IT業界

デる杭は打たれてもへこたれない

上の写真の御方、誰だかわかるでしょうか? IT業界にいる人なら分かりますよね。え、わからない?? この方は、デルのCEO、30年ほど前のマイケル・デルさんです。ぼくが大事に保管している『シリコンロード ~日米46人のキーマンによる "パーソナルコンピュ…

「X」の使い方について

IT業界に特有なのかもしれないので他業種の方で「?」と思われた方がいらっしゃったらごめんなさい。 会社同士の協業や業務提携、製品やサービス同士の連携をあらわすときに、両者のロゴなどを「X」でつないだ表現をよく見かけますが、これ、日本特有の用法…

日本は特別、という話

ほかの業界のことはわかりませんが、ぼくが属している「IT業界」には、グローバルの常識が通用しないことがいくつかあります。日本は特別、なんて言ってたら世界に取り残されるぞ、と指摘する以下の記事を読んでふと思うところがあったのでメモ。 「日本は特…

『ティム・クック』は語らない

ティム・クックという人物にぼくはあまりにも無関心ではなかったか、ということに、アマゾンからこの本のリコメンデーションを受け取るまで気付いていませんでした。勝手な思い込みかもしれないけれど、世の多くの人は同じような目で彼を見ている、あるいは…

久しぶりの認定資格

人間も50を過ぎると若いころのような勉強意欲が減退しがちですが、「一生勉強」を是とする私としては、死ぬまで学び続けられるような人間でありたいと思っています。仕事上は日々学ぶことが多いので「自然に学ぶこと」はいまでも日常的に実践してはいるもの…

文系学生のための就活セミナーに参加してきた

娘が通う大学生協主催の就活セミナーへ、留学中で不在の本人に代わって参加してきました。講師が資格学校の先生だったのでやや斜に構えていたのですが、講義中は学校の宣伝はまったくなく、内容もわかりやすく意外におもしろかったです。参加者アンケートに…

来年からは伝説と化したLotus YEPがやってくる!

"Lotus 1-2-3" にちなんで今年も12月3日に開催されました「Lotus Year End Party」*1。本年は友情幹事ということで当日の現場お手伝いと事前準備をほんの少しだけ手伝わせていただきました。今回が、ロータス株式会社時代から数えてなんと26回目だということ…

スティーブ・ジョブズと菊池さんの話

年に一度の恒例行事であるロータスのOBOG会、今年は12月2日に行われました。今でも100人を超えるロータス卒業生(おっと、現役生もいますね)が集うパーティーです。 2011年はロータス株式会社が設立されてから25周年にあたるということで、「25」をあしらっ…

夢のオフィス・オートメーションはどこへいった

ぼくが社会人になったころは、まだオフィス・オートメーション(OA)という言葉を耳にすることはあったんですが、最近はすっかり聞かなくなりましたね。 どうして急にオフィス・オートメーションなんて思い出したのかと言うと、以下のニュースが目に入ったか…

「SAPは何の略?」はSAPクイズのネタに

SNSなどをプラットフォームとしてユーザー関係性を生かしたアプリケーションやゲームのことを「ソーシャルアプリ」といいますが、ソーシャルアプリを提供するベンダーのことを業界ではソーシャルアプリプロバイダー、略して「SAP」と呼ぶそうです。 一方、ド…

コラボレーションはサチってないのかな

企業向けコラボレーション市場が再び活性化してくる予感、みたいなことを少し前に書きましたが、各社のアプローチが徐々に見えてきて個人的には楽しいです。ほぼ共通するのは、コラボレーション単体の価値訴求ではなく業務系との統合をより強く意識している…

ゼロ年代最後の年のIT業界はどんなだった

2009年、いわゆる「ゼロ年代」最後の年。今年もいろいろありました。「IT業界(とくにソフトウェア関連)の住人」のきわめて個人的なレンズを通して見る2009年のトレンドは、以下の通り。 Twitterっていうおかしなサービスがブレイクした クラウドクラウドクラ…

混沌感が始まったネットブック界隈

ネットブック界隈が少しずつ活発になってきました。いい感じです。 以前も書きましたが、「ちょっと小さいノートPC」だとか「5万で買えるPC」という視点*1 でネットブックを見てはいけない。「ウェブ利用のためのモバイル専用デバイス」という新しいカテゴリ…

Twitterがあれば本当にもうRSSは不要なのか

「TwitterがあるのでRSSが不要になってきた」という声を聞くようになりました。TwitterにしろRSS(リーダー)にしろ使い方は十人十色ですから、こういった声が正しいとか正しくないとかいう話ではないのですが、私のことで言えば両者はまだ別物です。 ストック…

「オープンソース」でも「オープンソース的」でも

今日はひがやすをさんの『梅田望夫にオープンソースを語るなとガツンと申し上げたい』というエントリーが盛り上がりましたね。きっかけは、「オープンソース」という言葉が何度か出てくる梅田さんのインタビュー記事を見たひがさんが「お前にオープンソース…

意地っ張りのオラクルとプロント・まい泉のコラボ

今週は、IT業界的にはオラクルによるサン・マイクロシステムズの買収という大ニュースがありました。*1 この買収について私が分析するなどという野暮はやめておきますが、垂直統合と水平統合について少しだけ考えさせられる事件だったと感じています。今後オ…

結構単純な動機だったらどうしよう、IBMによるSun買収

IBM による Sun Microsystems の買収騒動がホットな話題を業界内に振りまいていますが、たしかに謎な買収であります。 『IBMによるサン買収のねらいはソフトウェアではない』という大部分がまあそりゃそうでしょうという Computer World の記事がありますが…

見守りましょうクラウドバトル、IBM 対 MSFT コラボレーション編

IBMが1月にお披露目した「LotusLive」というクラウドサービスについて以前コメントしたことがありますが、Microsoft も「Microsoft Online Services」で応戦してきました。(うお、こう並べて書いてはじめて気づいたけど、どちらかというと LotusLive のほう…

ちょっと気になるIBMの「A SMARTER PLANET」

退職以来あまり頻繁にウェブサイトをチェックしなくなっていたため気づいていませんでしたが、IBM が新しいキャンペーンを始めたようで。(今ごろ気づくな!と箱崎方面からしかられそうですが) 特定の製品やブランド向けではなく、コーポレート全体のキャンペ…

ストリートビューで見えたグーグル・ジャパン

これは黙っていられないね。(http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20090204.html#p01) 社会をバカにしている。Google はとてつもないイノベーションを私たちの生活にもたらしてくれたけど、ここで発言しているのはただの子どもだ。言い過ぎだとすれば、学生レ…

富士通 HDD の売却先は東芝

富士通のHDD(ハードディスク駆動装置)事業の売却先は東芝だった、との報道。 これが事実ならば、国内に日立と並ぶ (超える?) HDD ビジネスユニットが登場することになります。ただ渦中の東芝だけでなく、昨年時点では黒字を見込んでいたソニーまでもが大幅赤…

今年のクラウドを読む記事

タイトルやリード文での表現は感心しませんが、クラウドの今年を占ったという意味で非常に良い記事です。 『壮絶な殴り合いに発展か: Google、Salesforce.com vs Microsoft クラウドコンピューティングバトル2009』 → http://www.itmedia.co.jp/enterprise/…

ひそかにワクワクしてたりして、2009年

初仕事ともなると気分も新たにがんばろうという、それなりのリフレッシュ感を持って出社するのが通例ですが、今年は世の不況ばかりが頭をかすめ、いまひとつシャキッとしない社会復帰初日の朝でした。 消沈気分に追い討ちをかけるように、正月休み明けで通常…

SaaS 〜 健全なる変革の時代

昨日今日と開催されていた『SaaS World Tokyo 2008』へ行ってきました。当日受付だと 3,000円の入場料が必要とのことで当初は行く予定がなかったのですが、招待券をゲットできたので会社から近いこともあり軽く寄ってきたわけです。 時間がなくてセッション…

IT総合イベントもいよいよ大変

昨日から始まった「ITpro EXPO」っていうイベントで3日間通しで説明員やったり講師やったりしていますが、この手の総合イベントも年々寂しくなってきています。来場者の減少、イベント総数の縮小が指摘されて久しいですが、業界関係者以外の「購入検討者」…

富士通のHDD事業売却について

富士通がHDD(ハードディスク駆動装置)事業を米ウエスタンデジタルへ売却、というニュースが報じられていますが、数年前のIBMでの記憶 (当時私は、ストレージ事業部に在籍していました) がよみがえります。事業部ごとごっそり身売りしちゃうわけだから、従業…

持続的なイノベーションと非連続なイノベーション

栗原潔さんのブログで「破壊的イノベーション (disruptive innovation)」の意味とその邦訳についてのエントリーを見て思い出したことがひとつ。 "disruptive" という言葉はマーケティングの教科書や昨今のビジネス世界において「破壊的な」という日本語に置…

BACK TO 1975 - ゲイツ氏の引退に寄せて

米Microsoftのビル・ゲイツ氏の「引退」が、淡々と報じられています。これまで彼は段階的に第一線から後退してきたし、今回の「引退」の時期も既知であったことから何かがこの瞬間に劇的に変化するという話でもないようで、事態は冷静に受け止められていると…

SAP と Lotus のコラボレーションが本格化

SAP と Lotus software の共同開発のニュースが、Lotusphere 開催中のオーランドから飛び込んできました。IBM の持つコラボレーション環境、つまり Lotus のソフトウェアと SAP の業務アプリケーションをシームレスにつないでしまう仕掛けを共同で開発するぞ…

実践するエンタープライズ2.0

『エンタープライズ2.0 〜 次世代ウェブがもたらす企業変革』という本を読ませていただく機会がありました。タイトルだけを見て拒否反応を示す人もいるかもしれませんが、この本をフツーの「2.0本」と思ってはいけません。地に足の着いた、しっかりと、太く…