映画

四月になれば、、、

藤井風くんの主題歌(『満ちてゆく』)がエンディングで流れるのを聴きたくて、映画『四月になれば彼女は』を観てきました。じんわり愛が沁みてくる大人の映画の幕を閉じるにふさわしい、映像と音楽の融合の体験です。 4gatsu-movie.toho.co.jp 映画の中身は…

『シン・仮面ライダー』いまさらながらやっと観た

観よう観ようと思いつつも結局観ずじまいになってしまう、という映画はだれしもたくさん抱えていると思うのですが、ぼくにとっての『シン・仮面ライダー』はそんな作品になりかねないひとつ。だったのですが、今回、アマゾンプライムでようやく観ることがで…

『君たちはどう生きるか』の鑑賞後感

作品の情報がほぼ外に出てこない宮崎駿作品『君たちはどう生きるか』を観てきました。その第一印象は、映像はさすがのジブリクオリテイで息を呑むものだったけどストーリーは正直何が言いたいのか何が良いのかまったくわからん、といったものでした。 映像に…

辛・ウルトラマン

Amazonプライムで配信が始まった『シン・ウルトラマン』を観ました。劇場には足を運べて いなかったのでこれが初シン・ウルトラマン体験です。 オリジナルが「怪獣(シン・ウルトラマンでは "禍威獣")対人類」、「侵略宇宙人対人類」という構図にウルトラマ…

松坂桃李くんは飛び抜けて多くの良い作品に恵まれている

オリビア・ニュートン=ジョンさんの訃報を聞き、彼女の代表曲を思い出しながらセンチメンタルな気持ちに浸っていました。彼女が残してくれたもののうち音楽的にも映像的にも一番インパクトが大きかったのは「フィジカル」ではありますが、ぼくは地味に「カン…

『シン・ウルトラマン』、早く観ないと

ニューズウィーク日本語版に独自の視点の評論があったので、ますます気になる『シン・ウルトラマン』。ぼくはすっかり勘違いしていたのですが監督は庵野さんではなかったのですね。 この記事では、「観るべきか否か」で言えばぜひ劇場に足を運ぶべきと論をま…

イエスマンについて

ウクライナでの戦争にまつわる報道やその他あまたあるネット上でのおしゃべりにおいて、ロシアの大統領がイエスマンを周りに侍らせてるとかないとか取り沙汰されているようですが、ジム・キャリー主演の映画『イエスマン』は "ほんわか" する温かい映画です…

藤井風と風間塵(『蜜蜂と遠雷』より)

この年末年始をまたいで恩田陸の小説『蜜蜂と遠雷』を読んでいました。松岡茉優、松坂桃李らが出演する映画版を年末に観たことがきっかけで原作に手を出した、といったパターンです。 『蜜蜂と遠雷』は、とある国際ピアノコンクールのコンテスタント(コンク…

「正しい」はぶつかる。けど、「やさしい」はぶつからない(『恋妻家宮本』より)

コロナ対応で「家にいよう」ということで、平日の夜や休日はAmazon PrimeやNetflixで映像作品を家族で観ています。 先日は『恋妻家宮本』という、阿部寛と天海祐希が主演の2016年の映画を観ました。熟年離婚期を迎えた夫婦がお互いへの愛情や思いやりを再発…

スター・ウォーズ完結かぁ!

映画を観るすべての人類の義務と思われる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の鑑賞。観終わったときの第一印象は、多くの方が感じたであろう、「ああ、おわったぁーー!」という、晴れ晴れしさと物悲しさの混じり合ったものでした。 レイはエピ…

『最後のジェダイ』は永遠に続く

スター・ウォーズ エピソード8、『最後のジェダイ』を観ました。 痛快な超大作エンターテインメント作品ではあるものの、さすがのスター・ウォーズもついにマンネリ化したか、というふうにしか見えなかった。 登場人物の心の動きやそれぞれの関係性、人間模…

没入型映画『ブレードランナー 2049』

圧倒的な映像美と壮大なサウンドが創りあげる世界に完全に沈み込んでいたということに画面がエンドロールへ切り替わった瞬間に気付いて、そのとたん涙が出てきた、、、そんな映画でした。映画ってこれだよな、という思いが後からじわじわ込み上げてきて、3D…

ローグ・ワンの記憶

いよいよ公開が最終週に入ると言われるこの日曜は、滑り込みでの初『ローグ・ワン』鑑賞でした。 第一印象は、スター・ウォーズのキャラと世界観を使った戦争物であり戦闘映画、という先入観が良くも悪くもそのまま確認できた作品であった、といったところで…

やっぱいいわ、『インターステラー』

大ヒット中の『君の名は。』を劇場で見てからというもの、無性に2年前の『インターステラー』を見返したくなり、レンタルして3回も見てしまいました。いろんな意味で傑作ですねー。ノーラン監督天才。圧倒的な完成度。 SFものは筋書きや各シーンの作りに対し…

『シン・ゴジラ』、話題になるのがよくわかる

ようやく観ることができました。 マニアックな映画ですねえ。前提知識を入れずに(登場人物の英語がどうしたこうしたというノイズが鑑賞前に聞こえてきちゃったんですがそれ以外はほぼ白紙の状態)観ましたが、見ごたえのある作品です。怪獣がお嫌いでなけれ…

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』へのネガティブコメントについて

興行収入もさることながら、世紀を超えてこれほどまでに注目され話題となっている映画シリーズが歴史上あっただろうか、というくらい『スター・ウォーズ』は偉大な存在だと思っています。個人的にも大好きな映画です。その最新作である『フォースの覚醒』は…

映画『天空の蜂』から手渡されたもの

どなたのブログかは失念しましたが、映画『天空の蜂』を絶賛した記事がずっと記憶に残っていまして、妻の「映画でも行く?」のお誘いに「ならばならば是々非々に」と二人で休日に観てまいりました。 この映画、よいです。アクションものは生理的にダメという…

『ビリギャル』を観てきた。映画にはもったいないと思った。

普段は無愛想な息子が『ビリギャル』を同級生と観て帰ってくるなり「自分はすごく楽しめた」と言い「また観に行きたい」とまで絶賛しまくっているので、この映画には少なからず興味を持っていました。息子はいま高3なので、この映画で描かれる主人公と同い年…

時代劇映画にはまる。

海外出張の機内で鑑賞するのは「タダで観られるならチェックしておこうかな」という映画が中心で、普段お金を出して観に行くことの少ない、ちょっと安い感じのSFとか大ヒットしてるけど自分の好みとはチト違うかなという作品がほとんどでした。そういったぼ…

『ゼロ・グラビティ』は3D映画を変えたか

四年前、本格3D映画の金字塔『アバター』をIMAXで二度も観たのですが、自分は体質的にも性格的にも3D映画を受け付けないことがわかったのでこれまでずっと3D映画を避けておりました。そんなこともあって、予告編を観ただけでその映像美のすばらしさが手に取…

劇場版『SPEC』が始動したよ

今日はモンハン4の発売日ということになっているようですが、ぼくのようにモンハンに縁がなかった身からしますと本日は劇場版『SPEC』の前売りが始まった日という意義深い日であります。 完結編とされる今回のSPECは二本立て構成になっていまして、一発目の…

評論と感想のあいだに

風立ちぬを観て日ごろの行いを見つめ直してみましょうなんて考えるぼくのような人間がいるかと思えば、岡田斗司夫さんのように宮崎駿監督の脳内を見通して戦慄覚える人もいる。 『風立ちぬ』は鏡 - it's a small market 【レポート】『風立ちぬ』は宮崎駿の…

『風立ちぬ』は鏡

わたくし事ですが、先月末に父を亡くしました。昭和二年生まれの父は、その青春期を太平洋戦争で過ごしました。数えきれないほどつらい思いをしてきたはずなのに、戦争について父が私に語ってくれたのは零戦の話が多かったように記憶しています。父は戦時中…

絶対快作、『鈴木先生』。さて劇場版は?

昨年テレビ東京で放映されていたドラマ『鈴木先生』、結構好きでした。漫画方面はあまり詳しくないため原作があったことは知らなかったのですが、ドラマ自身が純粋におもしろくて毎回楽しみにしていました。 『鈴木先生』は、中学校を舞台とした学校ドラマな…

筋肉バカきわまる… 『劇場版 SPEC 〜天〜』

公開初日に前のめりになって『劇場版 SPEC 〜天〜』を観に行ったのに何も感想書いてなかったな、と気付いたので簡単に書き記しておきます。 いやあ、大味であります。堤幸彦さんのテレビ作品はどいつもこいつも大好きなのですが、こと映画となるとどれも大味…

つぶやく志ん魚(しんとと)は1980年代のツイッター

森田芳光監督の訃報が届きました。心よりご冥福をお祈りします。 森田さんの初期の代表作と言えばぼくらの世代では文句なく『家族ゲーム』でしょう。家庭教師の既成概念をぶち壊す松田優作の無茶っぷりと日本一ヘラヘラ笑いがうまかった宮川一郎太、そしてお…

感動させられない映画。『ツレがうつになりまして。』

ふらっと、ほんとにふらっと映画『ツレがうつになりまして。』を観てきました。観る前から "感動させますよ" ビームが炸裂している昨今の押し付けがましい映画たちとは違い、ストーリーも出演者もすべてが自然で、居心地(観心地?)の良い作品でした。 どこ…

『SPACE BATTLESHIP ヤマト』はヤマトだった

『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を観てきました。映画館に入った時にまず驚いたのがその客層で、平均年齢は50歳を優に超えていたと思います。年齢層高すぎ(笑) 男女比も半々くらいでした。 ヤマト世代ど真ん中のぼく(1966年生まれ)としては配役を聞いた時点で完…

『第9地区』のリアリティーに戦慄

『第9地区』を観てきました。一言でいうならば、めったにない「戦慄」を覚えた映画。悲惨な戦争映画を観た後の感覚に近いです。この作品は、差別をする側とされる側双方の視点を主人公の「体験」を通じて見事に、リアルに描いたという点で非常に貴重な映画で…

『アバター』についてもう一言だけ

映画『アバター』を観た直後の感想を「『アバター (AVATAR)』は孤高の3D映画、かもしれない」って表現したんだけれど、その後いろんなひとの意見に耳を傾けながら、この映画についての考えをもう一度整理しておきたいと思ったので記録しておきます。 ストー…