ローグ・ワンの記憶


いよいよ公開が最終週に入ると言われるこの日曜は、滑り込みでの初『ローグ・ワン』鑑賞でした。


第一印象は、スター・ウォーズのキャラと世界観を使った戦争物であり戦闘映画、という先入観が良くも悪くもそのまま確認できた作品であった、といったところです。予想と違っていたのは、エピソード3と4の間を描くものかと思っていたところが実際はエピソード4の直前の話だった、という点。不勉強でした。


スター・ウォーズに限らず映画の楽しみ方は十人十色、『カルテット』風に言えば "人それぞれ" ですが、登場人物たちのドラマ性に思い入れを持って同シリーズを見てしまうぼくとしては、エピソード3の最後でマスクを被ったダース・ベイダーがその後どんな悪行を重ねていったのかとか、ルークとレイアの人間的成長と環境の変化とか、オビ・ワンがタトゥイーンでどんな思いをもって変わり者として暮らしていったのかとか、ハン・ソロとジャバ・ザ・ハットのやくざな付き合いとか、ボバ・フェットの復讐心増幅のプロセスとか、そんなようなことを描いて欲しかったなあ、というのが本音です。デス・スターがどうしてあんなショボい弱点をもっていたのかの秘密が明かされたのが唯一の収穫でしたが、まあでも、上述のような内容を語る作品が作られるとしたら、それはローグ・ワンのようなサイドストーリー的位置付けではなく、本流としてエピソード 3.5、と呼ばれうる存在であるのだろうな、ということで、結論を申し上げますと、本作は色々な意味において納得の作品であったわけであります。