#つくたべ にはまる

現在シーズン2が放映中のNHKの「夜ドラ」、『作りたい女と食べたい女』に、かなりはまっています。主人公二人の「相手を想い、気遣う気持ち」をめぐる物語で、とても素敵なドラマです。就寝前の絶妙な時間帯(22:45~23:00)に15分というコンパクトな尺の中へ温かい気持ちにさせてくれるストーリが展開し、ほっこりした気持ちで床につくことができます。

www.nhk.jp

 

登場人物が少なくみな魅力的・個性的、淡々とゆっくりと流れる時間や空気感、空間感すべてがこの作品の癒しの源泉です。シーズン1では主人公二人の出会いとその後の関係のベースとなるさまざまエピソードが語られ、シーズン2に入って徐々にお互いが魅かれあっていくさまは、微笑ましくも温かく、とても共感できる描写なども相まって、毎回「泣き笑い」しながら見入っています。この手の題材にありがちな押し付けがましさがなく、物語全体が控えめなトーンで描かれているのがまたグッド。

 

さきほど「登場人物が少ない」ことをこのドラマの特長として述べましたが、シーズン2からは主要登場人物が2人も増えることが放映開始前から分かっていて、正直、放映が始まるまでは不安しかありませんでした。この世界観の中に一気に2人も新登場させちゃって、ストーリーが複雑になって癒し感が削がれてしまうんじゃないかとか、せっかくの「二人のストーリー」のバランスが崩れてしまうんじゃないかとか、いろいろ心配していたのですが、ふたを開けてみれば杞憂でした。新しくジョインした2人は、「主人公二人」の正直な気持ちを引き出すとともに両者の距離を縮めるためにとても重要で、でも、控えめに作用する、そんな役回りを演じてくれて、物語の良さを損なうことなく上手に溶け込んでいました。

 

Facebook経由での又聞きですが、このドラマは「否定がない、共感と受容と傾聴しかない世界」というご意見があるようです。言い得て妙で、この殺伐として刹那的な現代にもっとも必要とされる世界観を表現してくれている作品だな、と思いました。

 

放映は毎週月~木曜日。(時間は前出。地域によって違うかも)
NHKのウェブサイトによると最終回まで残りはあと2週間。いまから「ロス」を心配するほど心に染みる毎日です。