筋肉バカきわまる… 『劇場版 SPEC 〜天〜』


公開初日に前のめりになって『劇場版 SPEC 〜天〜』を観に行ったのに何も感想書いてなかったな、と気付いたので簡単に書き記しておきます。


いやあ、大味であります。堤幸彦さんのテレビ作品はどいつもこいつも大好きなのですが、こと映画となるとどれも大味になりますね。今回のSPECも相当な大味さん。


テレビ版のほうは前身の『ケイゾク』風に、一話完結のサスペンス+謎の裏ストリーが後半ぐるぐるぐるっと絡み合ってくる「洗濯機で回されてます感」が心地よかったのですが、今回の劇場版はズバリ、アクション映画ですね。


だから、複雑なストーリー展開とか謎解きとか怪しい雰囲気などにははじめから期待せず(笑)、SPECファンの人は自分の好きなキャラクターを主人公に見立てて思いっきりのめり込んで観ればいいし(そういう見方が可能な映画です)、SPECのことよく知らない人は何やら超能力者と人類のバトルみたいね、と思いながら観ればそれなりに楽しめそうです。もちろん堤監督ですから小ネタ小技がちりばめられてはいますが、映画の大味さに負けちゃってる感。


個人的には、今回の主人公は瀬文(加瀬亮)ですね。もう、はち切れてます。筋肉バカ瀬文焚流のキャラクターがついにここに完成されたぜ!と叫びたくなるのであります。ぼくの大好きキャラ当麻(戸田恵梨香)でさえ今回は引き立て役だなと感じるほど。津田(椎名桔平)にいたっては、テレビ版での怪しさイカガワシさがまるでなく、ただの公安のえらい人、みたいになっててちょっと拍子抜け。


それでも、正体不明のキャラがちらっと出てきて続編(『結』と噂されています)の企画も進んでいるようですので、次回作もまた期待して待つことにいたします。


だってSPEC大好きなんだもの。


次回は当麻がスクリーンいっぱいにはちきれる姿を観たいなあ。「いただきました」