今年のクラウドを読む記事


タイトルやリード文での表現は感心しませんが、クラウドの今年を占ったという意味で非常に良い記事です。


元記事は eWeek のもので、GoogleSalesforce.com 関連のアプリケーション、ツールやサービスを提供している北米の企業 (Appirio - http://www.appirio.com/) が立てたクラウドコンピューティングに関する予測と、それに対する記者の突っ込みがまとめられたもの。一部ではバズワード呼ばわりされているクラウドですが、いまそこで何が起こっていて近い将来どんなことが起きるのかに興味があれば、ぜひとも読んでおくべき記事だと思います。文章自体は簡素であり深く踏み込んだものではありませんが、背景の洞察を感じる内容です。


記者も指摘していますが、元ネタの Appirio の言いっぷりが GoogleSalesforce.com 寄りになったり、また SaaS 賞賛度が多少大げさになっているところがかえって記事の内容をわかりやすいものにしています。そこへ記者が「これは言いすぎ」などと突っ込む (私から見ると、フェアな指摘です) ことによって、記事が締まったものになるという好バランス。欲を言えば、記者による追記の中でAmazonの動向や影響について言及がされていれば*1なお良かったかな、と思いましたが、一読の価値ありです。(それほど長い記事ではありません)

*1:"Amazon" という単語は、一度だけ出てきますが、彼らの動向や影響についてはほとんど言及していません