気持ちいいランニングの極意 〜 as a result running (パーツ編)


直前のエントリーでは、気持ちよいランニングのために心がけることを「はじめに」として書きました。ここからは、体の各パーツごとその使い方について書いていきます。


腕は振らない

走るときに腕を振るのは何のためにやっているかというと、体をよじるためです。(たぶん)


体をよじることによって効率よく足が地面を蹴ることができるのですが、腕を振り過ぎるとバランスが崩れますし無駄な力を消費します。走っている状態というのは、背骨を軸として「でんでん太鼓」を回すような動きをイメージするといいのですが、腕を振り回すのではなくて肩を軽く前後に振ることに意識をより持っていった方が足がスムーズに運びます。体のよじりは肩を振るところから始まって、"結果として" 腕がついてくる(振れる)くらいの感覚です。


ぼくの場合、腕を振り過ぎないようにするために、脇をしめて肘を背中の裏側へ回り込ますような感覚で腕を使っています。腕全体が胴体にまとわりついている感じです。手のひらは肋骨の一番下あたりであまり動かしません。(この形がすべての人にいいかというと、そうではないと思いますが…) 肩を前後に振るには肩甲骨(肩の背中側の骨)の動きが大事なのですが、肘を背中に回すように意識すると肩甲骨がスムーズに動くような気がします。実際に走っていると、体のリズムが良くなってくる30分あたりから腕が自然にほんの少しだけ大きく振れるようになってきます。そうなったら無理に体にまとわりつかせようとせず、自分の体に楽な姿勢を続けます。


胸を大きく広げて走る

胸を張り、肺を大きく広げて走ることには二つのメリットがあります。のけぞるくらいの気持ちで胸を張れば(本当にのけぞってしまうのは良くないのですが、走っているときはのけぞるくらいの気持ちほうが "結果として" まっすぐな姿勢になります)バランスのいい「気をつけ」の姿勢が自然と保てます。これがメリットの一点目。もうひとつのメリットは、酸素を最大限に取り込めるということ。ぼくの場合、スタートする直前に大きく胸に息を吸い込んで(そのためには腹式呼吸ではなく胸を使って大きく吸い込みます)、胸を膨らました形をキープするつもりで走り始めます。


ペースが上がってしまった時や上り坂を走りきった後など息が切れてるなと感じたら、胸を大きく使って深呼吸を三回くらいしてみましょう。少し落ち着くと思います。


足で走っているという感覚を忘れる

足を下ろす位置は、体の真下。そしてそこでピョンと跳ねる感覚で真上に蹴り上げる。これの繰り返しが基本です。足を交互に使ってその場でジャンプする感覚に近いです。ぼくは、ランニング中バランスが崩れてるなとか足に力が入りすぎていると感じたら、踏み台を踏むように足を真下に踏み込んでいるかどうかをチェックしています。


今回は詳しく書きませんでしたが、走りを生み出すのは足と言うよりは体幹(頭・手足を除いた胴体部分)であり、ランニングとはエンジンとしての体幹が中心となって手足をうまく使いながら前に進むもの、と考えています。足で走っているのではなく体幹で走っている、ということです。足は、エンジンとしての体幹を支えバランスとリズムを保つことがお仕事、というくらいの感覚です。そう考えると、足の細かい使い方云々はあまり考えすぎず、無駄なくバランスとリズムを作れているか=体の真下にあるバネのように使っているか、ということだけを意識すれば "結果として" いい走りになってきます。なおこのとき、膝と腿を擦るように走れているかをチェックすると、無駄な力も入りませんし、コンパクトな走りに貢献できると思います。


以上、こういうところを意識すると、"結果として" 気持ちのいい走りができるのではないでしょうか、というポイントでした。素人ランナーのまとめですので、専門家から見たら適当なことが書かれてるんだと思いますが、ご容赦くださいませ。