「SOAフォーラム 2006 Autumun」を聴講


SOAフォーラム2006 Autumn」に参加してきました。セミナーを聴講するのは久しぶりです。内容の良し悪しはともかく、時々こうやって "外の空気を吸う" ことは大事だと思っているのですが、しばらくできていませんでした。

今回のセミナーは日経BP社主催で、スポンサー企業*1は、アクセンチュア富士通、日立、インフォテリア、NECIBM、BEA。ソフトウェアベンダーが少な目というのが印象的でしたが、セミナーテーマからすると正しい姿かもしれません。


基調講演は「SOA大全」著者 Dirk Krafzig 氏による「What is SOA?」(ベタ!!)というスピーチ。技術的な話はほとんどなく、また、構築手法に深く立ち入ったところもなかったので、まあタイトルどおりという内容。講演の最後にこの手のセミナーでは珍しいQ&Aタイムがありました。*2 システムを売る側の立場と思われる質問者が「政府などの巨大なレガシーシステムSOAへ移行することを推進してきたが、あまりにも大変だということがわかったので最近は消極的。いったい、レガシー to SOA っていうのはどうすればいいのか」(要旨)と問いかけたところ、Krafzig氏からは「SOAってのはもっと気長に捉えなくちゃいけない」みたいなコメントが返ってきました。ベンダー側はどうしても「SOAを売る」ことを考えてしまうけれど、そうじゃなくって、実際にSOAを実現していくには顧客とベンダーの中長期的な関係の構築があってはじめて進められのだ、ということなのでしょう。


午後一発目のIBMセッションでは長島ディスティングイッシュト・エンジニア*3による濃密な40分間。今回は欧米での実例として、IBMが最近買収したWebifyの紹介に多くの時間を割いていました。"ミドルウェア以上、アプリ未満" なこのソリューション製品は、アプリを持たないことにしているIBMソフトウェアとしてはギリギリの製品。うーむ、SAPが今まさに実践している世界に近いなぁ。(SAPの場合、中身はABAPですが... もっともSOA的には全然アリな話)


あと熱かったのは、インフォテリアの平野さんのセッション。ASTERIA の宣伝ばっかり!(笑) でも、面白かったですよ。ESP(ESBじゃないよ、最後の文字は "P" -- Enterprise Service Pipeline) という話は興味をひかれましたし、JRA (日本中央競馬会) の「即PAT」も ASTERIA が仕事していると知ったのは楽しい驚き! そうそう、もしかしてプレゼンしてた PC は Windows Vista かな?

*1:セッション枠と広告枠(後日同社主要媒体に掲載される開催レポート。通常は、協賛費のグレード(額)によってページ数や媒体数に違いが出る)を「協賛」として買う、というパターン

*2:司会の女性の反応が少し変だったので、台本にはない「想定外」の展開だったんだと思う。スピーチが早めに終わっちゃったことによる Krafzig 氏のアドリブでしょう。

*3:どうやら日本IBMは括弧で「技術理事」ってつけるようになったみたいですね。もともと日本語で技術理事と呼んでいたはずが、どこかのタイミングでカナ表記になってわけわかんなくなっちゃていた。