電気シェーバーはフィリップスのこと(その3)

ぼくの愛用しているフィリップスの電気シェーバーは、ほぼ正確には6年から7年で挙動が怪しくなります。寿命が来たってやつでしょうけれど、買い替えるたびに機種だって違うのに同じような時期に故障するなんて、まるでソニータイマー(死語)が入っているのではないかと思わせる正確さです。

ということで前回購入してから6年を少し超えたところで、果たしてぼくの電気シェーバーはおかしな動きを始めました。髭剃りが機能しなくなるのは大変困るので、速攻で新しいハードを調達。もちろん、今回もフィリップス製一択です。

 

左が今回購入したモデル、右がこれまで使っていたモデルです。少し身長が伸びてますね。

 

横から見ると外見の違いが明確。従来モデルに比べて直線的になっています。持ち手へのフィット感は従来モデルのほうが上のように思います。

 

電気シェーバーも他の家電のご多分に漏れず毎年モデルチェンジをし進化し続けています。もっとも、電気シェーバーという「髭を剃る」という極めてシンプルな目的のために生まれた物は、剃り味を上げる、肌への負担を下げるといった基本機能以外の部分については、年を重ねても大きく進化する余地はなく、購入のたびに「進化の証」として与えられた新機能(追加機能)たちはほとんど活用されることなく、眠ったままであるのが通例です。今回購入したモデルも、スマホ連携をはじめとして本体に仕込まれた各種センサーから集めたデータをもとに「剃り方の診断や提案」をしてくるなど目新しい機能が搭載されてはいるのですが、おそらく使うことはないと思います。

 

従来モデルのシェービングヘッド。フィリップス製の特長である、3つのローターの内側で内刃が回転します。内場が振動(左右往復する)のではなく回転するところが動作音の静けさの要因のひとつ。

 

今回購入したモデル。ローターの外側の部分の面積が広くなっています。この部分が肌の上の「滑り」を良くしているそうです。

 

それでもなお、今後もぼくはフィリップスを選び続けるでしょう。数々の「進化」があろうがなかろうが、フィリップス製品が持つ電気シェーバーにおニークで普遍的な構造が、私との相性抜群なのです。それは、ほどほどの深剃り具合だったり静かさだったり肌へのタッチだったり、そんなようなものです。髭の濃い方や深剃りを追求される方にはもっといいモデルが他メーカーから出ていますが、ぼくにはフィリップスの電気シェーバーがいい塩梅、ぴったりなのです。

 

さきほど、電気シェーバーなんて劇的に進化することはない、と言いましたが、最近パナソニックから発売された小型の「ラムダッシュ パームイン」は、イノベーティブな製品です。「髭を剃る」という基本性能はそのままに、従来の電気シェーバーとは大きく異なる小型化とフォルムを実現し、電気シェーバーの新しい使い方、新しい付き合い方を提案しています。ぼくが買うことはないと思いますが、パナソニックなかなかやるなあ、と唸ったモデルでした。