埼玉県には鴻巣というところに運転免許センターがひとつあるだけなので、運転免許証の書き換えとなると県内のいたるところから人が集まってきます。平日は最寄りの警察署でも免許の更新はできますが、日曜となると鴻巣一本。当然、混雑はマックス。朝の受付の30分前に現地入りしたとしても、そこにはすでに数百人はいると思われる人の列。
…なのですが、鴻巣の段取りは驚くほどスムーズ。今回はトータルで1時間半ほどかかったのですが、ほとんどストレスなく手続きは完了しました。隙のない流れ作業と日本的緻密なオペレーション、きっとカイゼンにカイゼンを重ね今の姿になったのでしょう。
それにしてもどうしてストレスを感じないんだろう、と考えてみたのですが、だいたい以下の要素から来るのかなあ、などと思いました。
- 次に何が起きるか(必要か)のステップがあらかじめ提示されている
たとえば以下の写真は受付開始前に並んでいるときに前方の電光掲示板に表示されていたものです。受付を待つ間に、この後何が起きて自分は何をすればいいのかをイメージしておくことができます。基本的に5年に一回しか来ないところなので段取りがよくわからず誰もが落ち着かないものですが、こういった表示があることが安心感につながり、ストレスもたまらないひとつの要因となります。
- 少しずつでも動きがある
結構な人数がいますので更新手続きのどのステップへ行っても並ばされ、待たされるのですが、ただじっと動かずに待つという時間はあまりなくて、すこーしずつではあるものの列に動きがあるのですね。対応されている係員の方のテキパキさだけでなく、対応窓口に適切な「帯域」(窓口の数)を持たせてある点がここに貢献しているんだと思います。
- 熟練の対応者
誰ひとりとして無駄な動きをしていません。あるいは、無駄がないように見えます。この「見える」というところが大事で、列で待たされている人は自分がこれから向かうであろう窓口のことが気になっています。海外へ行った時の入国審査で長く待たされてイラつくことがありますが、イラつきの原因は列の長さよりも窓口担当者ののんびりと雑な動きにあることが多いのではないかと思います。
すばらしいチームワークと職人技を感じた鴻巣・埼玉県警察運転免許センターでありました。