動画は苦手 (新iPod nanoは動画撮影できるらしいが)


iPod nano が動画撮影機能を搭載して新登場、という話を聞いて、動画との付き合い方についてふと思ったことがあったのでメモ。


YouTube のような動画投稿サイトが当たり前になり、ニコ動のような参加型動画サービスが賑わい、リアルタイムでイベントの模様を流すサービスがあり、さらには大手動画配信サイトへテレビ局が出資するなんていう時代にあって、パソコンなどのパーソナルメディアを通じた自分と動画との距離感について感じるところがあったのです。


端的に言えば、どうも自分は動画が苦手なようである


あらかじめ強い目的意識があってじっくり見るつもりの動画はいいのです。直接参加できないイベントの生中継や録画、過去の貴重な映像、などなど、そういった自分の知識欲を満たすためのものはむしろどんどん活用したいと思っています。問題は、それ以外の「普通の動画」。


ぼくたちが生活する世界では時間の長さは誰にとっても同じなのですが、時間の「感じ方」はみんな違うと思うのです。ところが動画って、撮影者(または編集者)と完全に同じ尺(時間)を見る側に要求する。文字や写真は、サッと飛ばし見することもできるし、逆にじっくり目を凝らすことができる。ところが動画はそうはいかない。そこに窮屈さを感じるのかも。もちろん、動画は早送りや長回しも可能ですが、オリジナルの尺もコンテンツ要素のひとつだから、そのような「操作」は改竄された文章を読んだり改変された絵を見ているようなものだと思うのです。あわせて、動画で暇つぶしをするくらいだったら本読むなりウェブ記事をチェックするなり寝るなり、他に有意義な時間の使い方があるんじゃないだろうか、と考えたりもします。


理屈をこねましたが、要は古い人間だから新しいメディアに体が着いていけてないだけじゃないの、っていうのが真相なのかもしれません。たまには動画をダラっと見るようなゆとりある生活ができる人間になれたらいいのかな。