雑誌って、なくなっちゃうのかなあ


電通とヤッパが電子雑誌配信「MAGASTORE」を開始,16誌をiPhoneアプリで提供』を見た感想。(紙の)雑誌って、本当になくなっていくのかなあ?


市場全体が縮小し淘汰されていく雑誌がたくさん出ることにはなると思うんだけど、ネットによるメディア再構成の波の中でも引き続き読まれ続ける雑誌はそれなりに残ると思うのです。まあ、こういう議論は数字で話さないと意味をなさなかったりするのですが、一小市民としては、いま雑誌から得ているものが何か別なものにそっくり置き換わってしまうというのは感覚的にピンときません。


付加価値を高めづらい情報誌の類は鮮度や検索性の面でネットにかなわないので消滅していく運命にあると思いますが、ファッション系やその他趣味性の高い雑誌については、「マス」が消えていく流れの中で「ミディアムな」ターゲット細分化のもと、残っていくんじゃないかなあ、と。もっとも、広告が先細って行くのも止められないので、今と同じクオリティーが維持できるかどうかは微妙ではあります。コスト的に紙は圧倒的に不利だからね。


でも何だかんだ言って、紙ですよやっぱり。雑誌の情報は使い捨てだから電子ブックのように「本棚を持ち歩く喜び」には通じないし、調べたいものがあってググるネットとは違う「情報の斜め読み適性」もあるし。さらには、明確な目的(検索)意識なくダラっと情報に接するための媒体として、乱暴に扱っても大丈夫という絶妙な距離感と言うか安物感と言うか、そういう存在であるというのも雑誌の良さ。ただ、この「情報の斜め読み」ってところは Twitter 的なもの*1と愛称が良い気がするので、そういう切り口から雑誌の存在意義が想像以上に早く失われていく、という可能性はあるかもしれません。

*1:Twitter自身とは言っていません