世界一「らしくない」インドカレー、「マーブル」(有楽町)

有楽町駅前、有楽町ビルヂング地下一階にあるカレー屋「マーブル」。ここの看板メニューはその名も「インドカレー」(800円) なのですが、私の知る限り、世界一インドカレーらしくないインドカレーです。

いわゆるライスカレー的に盛られた皿には無着色の福神漬がそっと添えられジャパニーズ。そこへ酸味を施したキャベツがドッカと乗ります。色黒なカレーの味はインドカレーとはまったく異なり、どっしりと甘い風味を漂わせつつ辛さがじんわり差し込んでいるボールドなもの。誤解と反論を恐れずに言えば、東京版「インデアンカレー」(http://www.indiancurry.jp/) というカテゴリーで表現するのが最も近いか。*1

この店に来たのは三回目。きっかけは旧ロータス株式会社の社長の若いほうにすすめられたからなのですが、最初は「特に...」という印象でした。ただこの手の根強いファンがいる店の味には何かあります。二回目に来たときには「ん、これは...」と思わせる展開となり、今回で「なるほど」と自分なりに得心。

店構えはカウンター数席+4名が横並びにギュッと座れる程度の小テーブルのみ。昭和モダンな風が吹く狭ぁい喫茶店風カレースタンドってところでしょうか。日ごろから「食べたいーぃ」という禁断症状が出るほどではありませんが、ふっと思い出したときに足が向く、そんなタイプの店であります。