Netbook の夜明けはこれから?


Netbook にはちょっと期待している。


最初は、誰もが受ける「安い PC (PC = Wintel)」というイメージを持ったのだけれど、名は体をあらわすとはよく言ったもので、なかなかどうして今の時代に天から (雲から?) 舞い降りて来た救世主かもしれない、そう思い始めたころは、iPhone の対抗馬はケータイ*1でもなくスマートフォンでもなくこいつじゃないかと見ていました。そして今では、対抗馬などではなくむしろ正当な後継者ではないかとさえ思っています。


ネットの魂はデバイスにではなくクラウドに宿る。iPhone は、ユーザー・エクスペリエンスをみんながまじめに考えるための教科書となってくれたし、常時接続とは何かを体現しネット・ジョージ (ネット常時接続な人々をあらわす造語) を増殖させた功労者だけれど、良くも悪くも Mac な世界での生き物という印象があり、デバイスとしての個性とクローズさが立ちすぎて、センスがあるんだけど孤独なやつ、っていう感じでメジャーにはなりきれないのではないか。


一方 Netbook だって、いつまでも Windows を載せていては「安い PC」で終わってしまう。ここでは Windows を否定したいのではなく、ネット世界に Windows は必要ないでしょうと言いたいだけ。VAIO type P がいかにスタイリッシュに飾ろうともあれは Vista であり、それ以上のものではない。(VAIONetbook じゃなくて PC に分類されているけど)


Netbook は、ネットと人の接点であるという原点を貫くことができれば、iPhone/Mac よりネットネイティブと言える新しいデバイスになり得るのではないだろうか。Netbook とは何かという問いへの回答は、「安い PC」から、この原点を体現するための装置の総称というふうに徐々に変わってくるのではないかと思う。そういう意味で Android にも期待するし、Jolicloud (http://www.jolicloud.com/) のような連中が増えてきて世の中が混沌とし始めることをひそかに期待する今日この頃21世紀初頭。

*1:もともと私は「Phone」を名乗るのは好きではなかったが...