LotusLive がもたらす調和な世界


毎年この時期にオーランドのディズニー・ワールドで開催されている恒例イベント「Lotusphere」、今年もたくさんの発表がありました。IBM=SAP共同開発の「Alloy*1 (コードネーム: Atlantic)」 (ノーツと SAP システムとを透過的に結び付けるソフトウェア) も話題のひとつですが、晴れて正式発表となった Lotus の SaaS、「LotusLive」(https://www.lotuslive.com/) にも注目。


すでに ITmedia浅井さんによるすばらしいレポートが出ていますが、Lotus が取り揃える「コラボレーション系のソリューション」という分野は SaaS と相性が良いはずなので、値付けと品質が受け入れられるものであれば結構面白いんじゃないかと思っています。はるか昔20世紀には、「Notes Network Service」(略してNNS) というサービスを試みたり、いくつかのパートナー様がノーツを ASP で提供したりと、振り返ると残念ながら決して成功したとは言えない数々のチャレンジがありましたが、SaaSバズワードを脱したいま、再度「ネットワーク越しのノーツ(と仲間たち)」がブレイクすることをちょっと夢見ちゃったりします。


浅井さんの記事にもあるように、SaaS に価格メリットだけを期待していると思ったような成果が出ないケースも出てくるかもしれません。利用者側が「なぜ SaaS を選択するのか」を自分たちが実現したいことや IT環境に照らし合わせて十分に吟味することを怠らなければ、Lotus の発表にある Salesforce.com や LinkedIn、Skype など他サービスとの連携はシステムの価値を高めるし、手前側 (on premise、オンプレミス) とネット側 (クラウドっつーことで) の調和がもたらされた明日がゆるやかに見えてくるのでしょう。


...しっかし、なぜに「Live」なんて言葉を使ったんでしょう。読んだ人・聞いた人に Windows Live を想起させ、個人向けサービスと勘違いされてしまうぞ。

*1:この "Alloy" っていうネーミングですが、どうも締りが悪い響きではありませんか? 同僚のアメリカ人に聞いてみましたが、彼の感覚でも「ちょっと...」だそうです(笑)