ERPは道路の上で確かに稼動している

saitokoichi2007-02-14



今週はとある社内集会のためにシンガポールに来ています。通算三度目となるシンガ出張ですが、これまでまったく目に入ってこなかった三文字が街中で気になるようになって、ここに写真とメモを残すことにします。


その三文字とは「ERP」。従来はまったく反応できかったのですが、現職の影響か、今回の出張では街に出たとたん真っ先に目に飛び込んできました。当然これはITな言葉で言うところの "Enterprise Resource Planning" ではなく、まったく別な意味を持つ "Electronic Road Pricing (system)" の略。技術的には日本の ETC が一般道で利用されていると考えればよいのですが、目的はまったく異なります。シンガポールの「ERP」は、市街地の渋滞緩和を主な目的として、指定区間を利用する車に課金するというもの。課金される額は一定ではなく、場所や時期・時間で変動します。街中のところどころに「いまはXXドルいただくよ」という電光掲示板が設置されており、そこで金額を確認することができます。このシステムを導入したことによって、シンガポールを走るすべての自動車には ETC 車載機と同様の装置が取り付けられていることになります。1998年に導入されたとのことですので、日本のETCに先行*1していますが、このシステムを受注したのは、日本企業(三菱重工業)とのことです。「ERP シンガポール」でググると、トップに出てくるのはなんと石原伸晃事務所のページ(笑)なのですが、ここに、2002年に彼がシンガポール視察したときの模様が ERP の解説とともに記されています。


でもこれ、悪くないアイデアですね。私はいまだに ETC を車に設置していませんが、混雑緩和には一役買えるのではないかと思います。上述の石原氏の記事(?)にもありますが、変動課金システムを日本に逆輸入して首都高速の利用料を時間や曜日、時期などによって変動させても面白いのでは?


余談ですが、いま泊まっているホテルには前回のシンガポール出張時にレポートした謎の便器(?)はありません。やはりこれ、足についた砂を落とすためのもの*2だと思うんですけど、果たして真相は。。。?

*1:日本での一般導入は2001年

*2:そのとき泊まったホテルはプライベートビーチつきのホテルで、部屋は1階でした