英語検定と生活態度そして紙ジャケットCD

saitokoichi2006-12-02



小学校6年の娘が「高校受験のときのために資格とっておくと有利」という理由で英語検定を受検しています。私は「資格」ってやつがどうも好きではなく、自動車免許と珠算くらいしか持っていません。「その資格を持っていればその能力がある」といったときの「能力」って何だ?たった一回の試験で、誰が何の権限でどんな視点でそれを決めるのか?と疑問を持ってしまうのです。


とはいえ、受験や就職面接など「大勢の対象者の中から限られた時間の中である程度公平に人物の評価をする」必要がある場合には、保有資格を参考にするというのも理解はできます。私個人としては、自分の評価を画一的な試験などで計られるのが我慢できないので、ほぼあらゆる資格ものには関わることなく生きてきましたが、左記ようなケースでは評価する側の立場からはひとつの参考情報とせざるを得ないのでしょう。学歴というのも同様なものと考えられます。よい大学を出ている人間がすべて優れているはずはありませんが、優秀な人間がいる確率が高いであろうという仮説に基づいて入り口での評価をするというのはひとつの考え方です。


資格は学生や学生/就職予備軍のためだけのものではなく、"大人の世界"にもいろんな資格制度があって、たとえば何らかの商品を製造している企業が「自分たちの商品を売るために必要と想定している知識・技能」を資格という形で認定することにより、有資格者個人の"箔"*1として活用してもらったり、あるいは当該商品を販売するための条件として一定人数の有資格者を有することを販売店に求めるといったことをします。そこで思い出したのがマイクロソフトによるWindows NTの資格。Windows NT日本上陸のさい、私は当時勤務していた会社(内田洋行)でのWindows NT認定試験の受験者*2&合格者第一号でした。そもそもマイクロソフト日本法人の認定制度そのものも始まったばかりのことで、トレーニングのテキストもひどいものでした。単純に翻訳されたテキストをロクにレビューもせずに使っていたのがバレバレで、たとえば、NTにおける標準ユーザーグループのひとつである「パワーユーザー」がなんと「電源ユーザー」としてテキストに書かれていました。うそのような、でも実話です(笑)


上述の英検、二次試験である面接の評価項目として「アティチュード」なるものがあります。英検3級では、面接の満点33点のうち3点ほどがこのアティチュードにあてられています。こんな評価項目があるとは知らず、面接結果を伝えるハガキを見たときは「なんだこりゃ」と思いました。"態度"?? 受験者の身なりとか礼儀とかがどうして英検の評価項目になるんだ、と一瞬驚いたものの、(財)日本英語検定協会によると『自分の考えや情報を積極的に伝えようとする態度自分の考えや情報を積極的に伝えようとする態度』を評価するものだそうで。たしかに、英語(母国語以外の言語)を話すという行為においてはこの姿勢は大事です。


余談ですが、写真は最新買ったポール・サイモンのCD、「グレイスランド」です。アマゾンで買うさいに「紙ジャケット仕様」と書かれていたのでなんだろうと思っていたのですが、昔のレコードジャケットを復刻したものなのですね。外ケースがプラスチックから紙になっているというだけでなく、私が懐かしくて飛び上がってしまったのがCDが紙の"内袋"に入っていたこと。昔は、日本のレコード板はたいていプラスチックフィルムのような袋に入っていましたが輸入版は紙の封筒みたいなものにレコード盤が収まっていたのです。

*1:当該製品に関する知識・技能が一定の基準を満たしていることを認定するという意味

*2:最初の受験者というのはそれはそれはプレッシャーがかかるものです。周りにだれも情報を持っている人がいないのですから