『大学激動 - 「数と質」揺れる入試』と "大学人材Google"

今朝(8月15日)の日経1面にタイトルのような記事が載っていました*1。明日以降も続く特集のようです。

以前、中学受験についてのエントリーで、いわゆる大学による青田刈りの一例として「私立大学付属高校が公立中学校と組んで中高一貫プログラムをやろうとしている」と書きましたが、今日の新聞の要旨は「もはや受験で大学に入るのは少数派」でした。受験生の絶対数が減っていることに起因するサバイバルに加えて、受験(選抜)のあり方を変えていかざるを得ない大学の苦悩、ってところです。


岩手大学・平山健一学長をして

「質を重視したくても数がそろわないと大学経営は成り立たない。悔しいがそれが現実」

同大学は今春の工学部二次試験で理科を二科目にしたら受験生が前年の三分の二に激減してしまったとか。


科目数が少ないからって本当に受験が楽になるのか?という意見もあるかと思いますが、少なくとも勉強への取り組みはしやすいはずです。面接や論文による受験*2も増えており、受験で"勉強する"対象はどんどん変遷しているようです。

でも、入ってくる生徒の質を高めることに労力かけるより、世の中「Web 2.0」で盛り上がっていることだし、いっそのこと大学受験も入り口をぐーっとゆるくしていっぱい生徒入れるようにして、入れた後で磨くなり選ぶなりしてはどうでしょうかねえ? それこそ「大学人材Google」みたいなものを開発して、「玉」はあとから探し、育てる。もちろん、入り口はゆるいが出口は厳しく。

こんなことすると有名大学とそれ以外のところの人気格差が広がってよけいややこしくなっちゃうぜと言われそうですが、時間が経てばそういった"偏り"はおさまるんじゃないかなあ、と楽観的に見てるんですけど。だめかなあ。こうすれば大学教育の質ももっと高まるように思えるのだけれど。

*1:最後の「大学人材..」はもちろん私がつけました(笑)

*2:当該日経記事によると、今春の私大入学者の実に44.8%が推薦入試組!