お買い物メモ:Amazon Go


いろんな意味で「アマゾンエフェクト」によって街がトランスフォーム中のシアトルダウンタウン。1年ぶりの出張で訪れましたので、いまや観光名所としても名高い(と思う)「Amazon Go」でレジ無し購買体験をしてきました。


買い物の大きな流れとしては、専用スマホアプリをダウンロードし、画面に表示される自分用のQRコードを入口の「改札」にかざして店内に入るだけ。あとはやりたい放題です。買いたいものを手に取りそのまま出口のゲートを出て、おしまいです。店内にあるバッグや自分のカバンにほしいだけ突っ込んでも、ぼくの「購買行動」(Amazon Goでは店内をウロウロすることを "trip" と呼んでいます)は天井にびっしり敷き詰められているカメラで正確に捕捉されています。たとえば、薄めの板チョコを2枚バックに入れましたが、ちゃんと2枚と認識されていました。一度手に取って棚に戻す、を繰り返しても間違えることはありません。


店舗の構築と運用にいったいどれほどのコストがかかっているのかわかりませんが、この体験は新鮮ですね。出口のゲートが開いたときはプチ感動を味わいました。


店を出て数分すると購入レシートがアプリに送信されてきます。店を出た瞬間に飛んでくると思っていたので、意外と時間がかかるんだなという印象ですが、何か確認作業みたいなことをやっているんですかね。


なお、アプリに紐づけるアマゾンのアカウントはアメリカ用のものでないといけません。ぼくは日本のアカウントしか持っていなかったので、その場で(アプリの中でできます)アカウントを新規作成しました。

つぶより野菜が届きました


一時期は相当に過熱していた(と、ぼくが勝手に考えていた)カゴメ伊藤園による野菜ジュースをめぐるバトルも最近ではすっかりおとなしくなり停戦状態。そんな中、常に先手を打ってきたカゴメが、ひっそりとまた違う土俵で仕掛けてきました。その名も『つぶより野菜』、ネット販売限定の商品です。違う土俵、というよりも、我が道を行くといった体で、伊藤園のことを完全に無視した札を切ってきましたね。

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購入するには、カゴメ健康直送便オンランショップ会員にならなくてはいけませんが、特に会費もないので手間なのは最初のユーザー登録のみ。それを済ませれば、初回注文限定「お試し15本セット」(2,000円)が購入できます。(本来は30本入りで7,200円)


つぶより野菜は、厳選した、すべて国産の野菜を6点(にんじん、トマト、セロリ、プチヴェール、レタス、ほうれん草)、それぞれの素材にあった製法で絞り出し、配合したオレンジ色のジュースです。使用する野菜の量は、ジュース1本あたり350gとのことで、「野菜は1日350g」という基本量をクリアしています。


飲んだ印象は、ものすごく粗びきで素材感(繊維感)を舌に感じるものの飲後感はサラりとすっきりしていました。濃厚に感じるのにドロんとしていない、絶妙なブレンドな野菜ジュースであります。


味的にはにんじんの風味と甘みを一番強く感じましたが、遠くの方から存在感を主張するセロリや縁の下の力持ちとしてベースを作っているトマトなど、入っているすべての野菜がうまく協力し合って作り上げた調和を感じました。


うまい!とうなる味わいというほどではないのですが、素材こだわって丁寧に作るとこういう自然の味がする作品になるんだよな、とうなずける、そんな出来栄えの野菜ジュースです。

ベルトを通してから履くか、履いてから通すか


朝の通勤時、前を歩く男性のズボン(パンツ)のベルトを通すところ(ベルトループ)にクリーニング屋のタグが思い切りぶら下がっておりました。あれまー、どうしてこれ見逃すかね、と思ったのですが、慌てているとつい、、、なんてこともあるのかもしれません。


それで思い出したのですが、以前、ベルトループにベルトを通すのはどのタイミングで?とSNSで問いかけたことがありました。その時の反応では圧倒的に「履いてから通す」が多かったのですが、ぼくは断然「通してから履く」派です。


考えてみてください。履いてから通すと、通し損ないがないようベルトループの感触を慎重に手に感じながらとか時には身をよじって確認したりとか、面倒じゃないですか?先に通した方が簡単だし間違いないし、極めて合理的だと思うんですけど。。。


今回、洗濯タグを付けたまま通勤してた方もきっと「履いてから通す」派なんだろうな。「通してから履く」、おすすめします。

ナンバープレートの話


ちょっと前に『「希望ナンバー」20年 今の人気番号は? 品川でなぜか多い「3298」とは』という記事がありました。


1とか3とか8とか、人気な番号があるわけですが、私の近所にもおりますね。1、3、6、、、の方。(6をつけている車はMINIなんですが、おそらく「MINI」= 3x2 = 6、なのではないかと、、、)


どうしてそういう番号にしたいのかは私には想像できないのですが、かくいう私は何等か自分に由来のある数字をこれまで採用してきました。結婚記念日とかディーラーの電話番号とか。でもそういうのも面倒になってきて、今の車のナンバーは、、、子供に呆れられる安直なつけ方でありますが、購入した年(西暦4桁)を指定しました。車検がいつなのか、これだとわかりやすいでしょ。


たかがナンバープレート。それが何かを主張するかと言えば、特段注目されるものではないと思うのですが、「・」が登場するする一桁ナンバープレートはやはり目に留まりますね。一桁を指定する人はナンバープレートで目立ちたい、そういう願望があるのでしょうか。その代わり、悪いことはできませんね、覚えやすいので。

どうしてこんなに揉めるんだろうというもらい事故の話


こんな夢を見ました。


それは小雨パラつく10月初旬の早朝のこと。ちょくちょくお邪魔していた近所のファストフードチェーン店で朝食をテイクアウト、店舗の駐車場に停めておいた車に乗り込みエンジンをかける。さてこれからベトナム旅行から成田に帰ってくる家族を迎えに行くぞ、と駐車場の中をわずか数メートル進むと何かを踏んづけたような感触とガタンという音があり、そのまま前進すると何かを引きずっているような感覚をおぼえる。はて、ゴミのようなものでも?


外に出て車の「腹部」をのぞき込むと、ボディー下部を広く覆っているカバーが引きちぎられるように破れていました。さらに、先ほどまでは気づかなかったのですが運転席の床がもっこりと昭和新山のように盛り上がっており、明らかに普通の状況ではありません。


と、車の後方を見ると地面に穴(!)が。穴です、穴。マンホール、、というと通常は丸いですが、長方形の金属製の重い蓋が外れて横にすっ飛び、地面に四角い穴が開いている状態。そんな現場を見て、瞬時に、これはぼくの車が蓋の上を通過したときに蓋が外れ飛び跳ねて車のお腹を傷つけた、と理解しました。


早速店員を呼んで現場を見せたところ、該当箇所の蓋がガタついていたのは認識していて、まもなく修繕するはずだった(実際、数週間後にはきれいにアスファルトで蓋がされていました -- 以下の写真)、とのコメント。その場で店長に電話をかけていましたが、ぼくがもらった回答は「修理費はこちらで負担します」というものでした。


車は自走不可能な状態で、レッカー車を呼び出す大騒ぎ。


さてここからが長かった、、、。


まず、相手側の窓口が店長だった、という点がロングストーリーの幕開け。いかなる連絡、交渉も店長が受ける、というのが先方が言ってきたことでした。店長の多忙さは外から見ててもわかるので、そんな忙しい人が窓口なんてできるわけはないでしょう、社内に渉外担当がいるでしょうからその人と話をさせてくださいと言っても「いえ、私(店長)がやります」の一点張り。そういう社内ルールでもあるんですかね。案の定、連絡がなかなかつきにくく、交渉はスムーズに進みませんでした。


今回の話をややこしくしてしまった要因は他にもあって、これが自動車同士の事故ではなかったという点。通常の自動車事故ならお互いの保険屋同士で直接会話してサクサクと話が進んだかもしれませんが、今回、先方の保険屋は火災保険とのことでした。ぼくの自動車保険屋も「先方が全額が出すというならこちらの保険は使いませんね」となり、基本的に出番なし。


さらにもう一点、話を複雑にしたのが車の破損の仕方。腹部を鉄板で思い切り蹴られる(その後わかったことなのですが、実は床が裂けていました)という事例はほとんどなく、自動車ディーラー側も正確な修理見積りは出せないと言い出しました。一応見積もりは出してもらいましたが、その額を超えてしまう可能性があります、という但し書き付きでのものでした。


さて、事故発生から約1か月が経ったころ、店長から電話がありました。その内容は、「ディーラーの見積額までは払うが、それを超えた場合はお客様の自己負担でお願いしたい」というものでした。つまり修理費全額を払うかどうかはわからないとおっしゃるわけですね。実修理費が見積額内に収まれば問題ないですが、見積もりを超えた部分は払うとは言っていただけないのです。これには納得いきません。こちらの過失がゼロなことは先方も認めているので、何度納得いかないと店長に訴えても、録音した声を聴かされているかの如く同じ回答を繰り返すのみで、話になりません。


このままでは平行線だ、と思い、自動車保険の弁護士特約を使って弁護士に交渉を依頼することにしました。こちらが弁護士を立てると先方も弁護士を立て、お互い代理人同士の交渉へとステージが変わりました。ここからもまあ、いろいろありました。一歩ずつ、いや、半歩ずつくらい進んでいるように見えるのですが、実にゆっくりとしたもので、こちら側弁護士も最大限の交渉をしていただけとは思うのですが、結局「見積額までは出す」以上の妥協点は引き出せませんでした。ただ、「見積額を超えた部分は出さない」とまでは言わなくなったところは前進だったでしょうか。


私の方はというと、交渉を待つにも我慢の限界ってものがありまして、4月の末には一旦全額自腹を切る形でディーラーへ修理を依頼してしまいました。事故は10月ですから半年以上待ってからのことです。ところがなんとなんと、実修理額は見積額を下回ってしまったのです。「見積額を超えた部分をどうするか」で交渉が長引いてきたわけですが、ふたを開けてみればその心配はなかったわけです。結果オーライではありますが、なんともやりきれない思いです。


さて話はこれでは終わりません。今回の事故によってぼくの車は「事故車」扱いになります、つまり、無傷の車に比べてその残存価値(再販価値)が下がるんですね。この評価損も先方へぜひ請求したい。ということで、その評価額を出すのにまたいろいろとやり取りがあってあっという間に1〜2か月が過ぎていきます。6月上旬に自動車査定協会という第三者から「事故減価額」を算出してもらい、修理代金と合わせて先方へ請求、というのが本日時点の状況です。


言ってしまえば、先方が「見積額までしか出さない」なんてゴネ出さなければこんなに長引くこともなかったはずで、弁護士入れてあれやこれややる必要もなかったかもしれないし、ものすごく印象悪くなっちゃいました。客のことを第一に考えたら、もうちょっと違った対応もあったんじゃないでしょうか。店長さんは間に挟まってただけだと思うので、結局のところ会社としての対応の問題ですね。非常に残念です。

ゴールデンウィーク・ザ・カマクラ


会社の友人と海外旅行の娘、大学のサークル合宿で不在の息子、てことで、今年は夫婦水入らずのゴールデンウィークとなりましたが、アウトレットモールへ買い物に行ったり日帰りで小旅行したり、といった日々を過ごしてました。泊まりがけで出かけるのもいいですが、これはこれでゆっくり過ごした連休でした。


ただ、鎌倉だけはすごかったですねえ。


自宅から車で2時間弱で鎌倉まで到達できるのですが、目的地が近づくにつれて車も人も増えるわ増える。駅近くで適当に駐車場を見つけて車を停めようと考えていましたが、周りの様子を見て作戦変更、JR線で一駅先の逗子駅近辺で安価なコインパーキングの空き状況をスマホで確認して駐車。さて、ここからが鎌倉日帰り旅行のスタートです。



とは言っても、混雑に邪魔されてやや遅めのお昼となった絶品新鮮ネタてんこもりの『地物三品丼』(写真↑)を逗子駅そばの小料理屋でいただくと、この時点ですでに午後2時。夫婦で相談し、薄暗くなる前に北鎌倉へ行っておこうと、3つのお寺をセレクトし、逗子駅から横須賀線で二駅。ちょっとした北鎌倉寺巡りです。冒頭の写真は、中でも印象的だった明月院。座敷の壁に丸い穴が開いていてその先の緑が美しい一瞬を切り取りました。先ほど通り抜けてきた鎌倉とは大違いで人も少なく、みな静かに穏やかに散策しています。


一通り予定の北鎌倉巡りを終えると、怖いもの見たさでひと駅お隣の鎌倉へ行ってみたくなりました。


鎌倉駅はホームの時点ですでに人がいっぱい。まるで新宿駅です。改札を抜けたあとの人の多さは休日の渋谷級。でもって、せっかくここまで来たんだから小町通りのカフェでお茶でも、、、なんてとんでもない。芋洗状態の小町通りはさながら竹下通り。ふと横を見ると江ノ電に乗るために何十分も待つ人の列。。。


鎌倉に来たのはかなり久しぶりでしたが、いつからこんな凄いことになってたんでしょう。たった一駅なのに北鎌倉とはまったく別世界。


さて、次はいまだ行ったことのない江ノ島でも攻めてみますか!

マイクロソフトCEOとの対話『ヒット・リフレッシュ(Hit Refresh)』


1975年の創業以来四十余年もの長い間CEOが3人しかいない、変化の激しいこの業界にあってある意味異色な企業であるマイクロソフトの現CEO、サティア・ナデラによる書下ろし『ヒット・リフレッシュ』を読みましたので、若干感想を。


会社として異色であると同時に、三代目CEOであるこのナデラも着任当初は同社のCEOとしては異色と思われたかもしれません。インド出身の彼は、この本を通じてテクノロジーが社会を世界をより豊かにすることについてその信条を熱く語りかけてきます。対話という言葉がふさわしいように、読み進めていくうちにどこかの部屋でナデラと二人きにりなって語り合っている --書籍であるからして実際には一方的に語りかけてくるのだけれど-- ような錯覚を覚えるようになってきます。この本を手にしたとき真っ先に思い出したのが、初代CEOビル・ゲイツによる1999年出版の『思考スピードの経営』で、今回読み返したわけではありませんが、こちらは経営者の視点からテクノロジーと社会や組織について書かれていたと記憶しています。


インドで生まれ育ち、移り住んだ米国で数々の苦労を経てマイクロソフトのトップに立ったナデラの思考は、洞察力に富み、個々のテクノロジーへ深い造詣を持ちつつも常に大局感があって、非常にバランスがいいと感じました。と同時に、欲や邪念のないまっすぐな視線と、ダイバーシティーやインクルージョンに対する固い信念が貫かれていて、CEOという立場でありながらも社会への貢献や経済成長、不平等の解消などについて多くの紙面を割いています。最初に書いたように、テクノロジーが世界を豊かにすると信じる姿勢はもはや宗教的で、本書を別な言葉で表現するならば、「テクノロジー宗教学哲学経済学倫理学」といったところです。ビジネスの話はほとんど見られませんでした。


先ほどゲイツの『思考スピードの経営』を持ち出しましたが、彼の本はほかにもありましたね。1995年の『ビル・ゲイツ 未来を語る』。どちらかというと、今回のナデラの本はこちらの「未来を語る」に近いかもしれません。当時とは23年もの時間の開きがあるしネットをはじめとする社会インフラもテクノロジーの成熟度も今とは全く異なるため単純な比較はできませんが、コンピュータやソフトウェアへの熱意と鋭い切込みはゲイツ本がすぐれており、深遠さという意味では東洋と西洋の様々なものが体内で融合されているナデラ本の方が深さがある気がします。


冒頭の写真は、マイクロソフト社員に配られた「Employee Edition(社員バージョン)」です。そんな別バージョンがあるっていうところも本書のユニークな点ですね。ページをめくっていくと、あちらこちらに著者による手書きコメントやマーカーが入れ込まれています。とはいえ、ぼくはKindle版の日本語版を読んだのですが、、、。



WindowsやOfficeに偏向していたIT企業がオープンでクラウドな会社へと見事に舵切りを成功させ、そしてなお進化を続けているマイクロソフトの変革はナデラ一人で成し遂げたものではありませんが、彼がトップでなかったら成しえなかったかもしれません。今でも業界の先端を走り続ける企業のトップの頭の中を覗いてみたくなったら、ナデラと対話してみたくなったら、この書を読んでみるのも良いと思います。


Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来

Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来

Hit Refresh(ヒット リフレッシュ)

Hit Refresh(ヒット リフレッシュ)