福原愛選手の目について


リオでの福原愛選手の試合ぶりに感銘を受けています。強い!という勝負事の結果について何か言いたいのではなく、彼女の目に深く気持ちが吸い込まれていく感覚を共有したいのです。


非科学的な表現を使うならば、あれは神が降りてきている目ですね。少しロジカルに言えば、試合中の彼女は極限まで集中しきった目をしている、と感じるのです。気負いが全くなく、勝負師の鋭い眼光というよりは読書にふけっている人の目を見るような感覚です。「ゾーン」に入っている時間帯の錦織選手もああいう目をしていて、そういう時の彼は対戦相手からすると全く手のつけられない躍動したプレーを展開します。


実力を発揮する、あるいは実力以上の力を見せる人の目は、とても穏やかでものすごく澄んでいてそして何より目の前のことしか見えていない、そんな純粋で単純な心理状態を映しているようです。そうなれるのは、きっと本番までの道のり、つまり、練習がとても充実していたからなんだろうな、と思います。準備をやりきった感があるからこそ、試合でベストを尽くせる心理状態に到達できる…。


メンタルが最高地点なら、あとは競技の実力が相手を上回れるかどうかです。この先の彼女は、勝っても負けても納得のいくプレーができることだけは間違いないんじゃないかな。心から応援します。

ちょっと似たような話で、フェルプスの記事が出てますね → 本番で「勝つ人」と「負ける人」の決定的な差 | 東洋経済オンライン http://toyokeizai.net/articles/-/131032