のれんの約束

saitokoichi2007-11-28



今日は大阪へ日帰り出張。喫煙ルームを完備(?)した新しい N700 系での移動です。窓側指定で席予約をしたので、AC 電源が備わっており快適です。


さて、今朝は少々早めに東京駅に着いたので、ちょっと一服*1ということで八重洲地下のマクドナルド*2へ。もちろん、いま話題のフランチャイジー某社の店舗ではありません。


今回のマクドナルド関連の報道で考えさせられたのは、「のれん貸し」について。マクドナルドの場合、私の見る限り直営なのかフランチャイズなのかの外見上の違いはありません。消費者もそんなことを気にせず利用していますし、今回の事件を受けて気にする人が増えたとしても、一過性のものでしょう。あまりにも当たり前のことですが、提供されるサービスの内容、質に違いがなければ、ぼくらはどちらでもいいのです。ただし、消費者に「どちらでもいい」と感じていただくためには、サービス提供側にたゆまぬ努力、厳格な監督体制が求められることもまた明らかです。


私は現在、ビジネスパートナー様とともに、私の勤める会社のソフトウェアに付加価値やサービスをバンドルしパッケージングするということを推進しています。様々な努力を重ねパッケージングすることにより、導入時のリスクを軽減し、しかもトータルでお安くご購入いただくことを目指したものです。最終的にお客様が購入されるものはあくまでパートナー様の商品になるのですが、私たちはここに「認定」という手続き、別な言葉で言うと「お墨付き」制度を導入しました。ソフトウェアベンダー (私の会社) がある基準を定め、認定のうえ公表することにより、お客様側から見た「安心」をさらに確かなものにすることが主目的のひとつです。私たちの場合、パートナー様各社がそれぞれ独自の付加価値を提供するわけですから、「どの店舗でも同じ商品が出てくる」マクドナルドの例と性格がかなり異なりますが、のれんを掲げるということはサービスの提供者が誰であれ、そののれんにふさわしいサービスが提供されることをお客様に約束する (もちろん、法的な意味での保証ではありませんが) ということを意味するわけで、その点では共通するものがあると思っています。


私の会社のビジネスパートナー様は経験豊富な方々ですので最終的な成果物の品質は間違いなく高いのですが、品質の高低というものはその物差しの方向、ベクトルをどう置くかで評価が異なってくるため、のれんによるビジネス展開を考えた場合、ある特定のベクトル (認定基準) を定めて、その単一の物差しによる評価を通じてサービス品質が維持されていることを示さなくてはいけません。私たちのビジネスはパートナー様あってのものなのですが、ことこの「のれん」については小うるさくパートナー様に注文をつけますし、ときには意見の対立などがあって、でもそれを乗り越えて、最終的にお客様への安心をお届けすること、それ自身がパートナー様にとっても利益となる、そのためにも、認定プログラムは厳格であるべきだし、品質維持のための継続的な努力が必要だ、ということを、今回の事件によって再確認した次第。

*1:私は煙草は吸いませんが

*2:なぜコーヒーのためにわざわざマクドナルドなのかというと、安いわりには味が許容範囲だからです