馬インフルエンザの流行について


ファンには周知のことですが、日本中央競馬会 (JRA) 所属の競走馬にインフルエンザ (俗称 "馬インフルエンザ") の感染が認められ、国内では 36 年ぶりの事態に各方面へ影響が広がっている、というニュース。(ニュースへのリンク)


JRA は原則毎週末 (土・日) に競売開催をしていますが、現時点で 50 頭を超える感染が見つかっており、感染拡大防止のため開催中止が決定されました。


馬インフルエンザは、糞などから感染が広がる鳥インフルエンザと異なり、馬同士で空気感染し、人への感染はしません。ワクチン接種も定期的に摂取しているにも関わらず、感染が認められた馬たちは地理的に離れたトレーニングセンターで発見されたことから、現時点で感染経路が不明ながらもこれ以上の感染拡大を防ぐ意味でも開催中止は賢明な処置だと思います。


競馬ファンとして心配なのは、各馬の健康状態 (いまのところ発熱などの症状が認められているのは1頭のみとのこと) がまず第一ですが、開催中止がいつまで続くのかということ。現在とは防疫体制の整備が未熟だった 36 年前の事件では、2ヶ月もの長期にわたり開催中止が続いたということです。


またもう一点残念なのは、フランスの凱旋門賞へ参戦予定だったメイショウサムソン馬インフルエンザに陽性反応を示したため予定したスケジュールで渡仏することが困難となり、場合によっては参戦中止に追い込まれる可能性があること。今年の凱旋門賞へは、牝馬として 64 年ぶりに日本ダービーを勝ったウオッカも参戦予定でしたが、足の故障を発症し出走を断念したばかり。昨年ディープインパクトが薬物使用で失格処分となった世界最高峰レースへの今年の日本馬参戦は限りなく赤信号です。