Resiliencyとは

saitokoichi2006-07-18


IT業界で "Resiliency" という言葉を耳にすることがあります。「回復力」などと訳されることが多いのですが、この週末、家のホウセンカの鉢を見てこの言葉を思い出しました。

小学3年生になる息子が学校から持ち帰ってきて世話をしているホウセンカがいます。このホウセンカ、息子が水をやるのをちょーっと忘れたばっかりに、気づくと茎は折れ曲がり地面をはいつくばり葉はカサカサ。。。(写真のような具合にぐてーっと...)
ああこりゃだめだと思いつつ、いちるの望みをかけてたっぷりの水を注ぐと、なんと40分後には背の低いほうの茎はほぼ回復、数時間後には長いほうもばっちり元通りになっていました。

ITでの「回復力」〜Resiliency〜は、"システムに何か障害があってもなんとか元通りにする能力"のことを言います。私のIBMでの最後の仕事はストレージ部門のマーケティングだったのですが、ストレージ業界でも頻繁に使う言葉です。ストレージでは主に災害対策のための効果的なバックアップ&リカバリーの仕掛け(高速コピーやミラーリングなど)のことを指します。また、ミドルウェアのレイヤーでもオラクルのHARD(Hardware Assisted Resilient Data)、IBMのDB2ではHADR(High Availability Disaster Recovery)などがあります。名前は似ていますが、オラクルとIBMのアプローチはだいぶ違うようですね。(前者はハードウェアとの連携を前提とした"イニシアチブ"、後者はDB自身が提供する"機能") ほかにも、様々なレベルでのクラスタリングなどなど、システムの回復力を高めるための技術は数多くあります。

さて。「回復力」は、植物やITにとどまらず、実は私の子どもの教育方針の根底にも流れています。私は、けんかやいじめやその他様々な「問題」はそれらを防ぐことはできず、起きることを前提にそれらに直面しても大丈夫な強さを持てるよう子どもを育てるべきだ、と考えています。なーんて、もっともなこと書きましたが、ぶっちゃけ、「楽天的」で「いつも明るい」人間に育ってほしいなあ、と思っているだけなんですけどね。