塩がすごいとんかつの良店、『檍』(蒲田)


食べログでの評価がぼくのイチ押し『丸五』(秋葉原)を上回っている*1評判の店『檍(←あおき、と読みます)』に行ってまいりました。


お店の場所はJR蒲田駅より徒歩五分ほど。蒲田には『丸一』や『鈴文』などうまくて個性的なとんかつ屋さんがある隠れたとんかつタウンです。ここ檍では、カウンターのみの奥に長い店内では恰幅の良いご主人が淡々と、しかしどことなく楽しそうにかつを揚げています。店内の雰囲気はフレンドリーでとてもよかったです。


席につくとすぐわかるのですが、どうやらここのご主人は塩へのこだわりが尋常ではない様子。ちゃんと数えませんでしたが、どうでしょう、ざっと十種類弱はあったでしょうか、とにかくそこら中に塩の器が並んでいます。カウンターにも「ぜひ塩で食べて」との貼り紙がありました。


ロースには標準、上、特上、リブという具合に四グレードありまして、初回だったこともあり今回は今回は真ん中へんの上ロース定食を注文しました。



出てきた上ロースが、これ↑。なかなかの肉厚で、中央がほんのりピンク色をしています。包丁を斜めに入れてあるため断面積も大きめ、また、ひと切れが細めに切られておりかつの"枚数"を多く楽しめます。これは、いろんな塩を試してみてね、というご主人のメッセージなのでしょうか?


かつをひと切れいただきまして最初に感じたのは、肉のまろやかさです。無菌豚を使用しているとのことで(同じ蒲田の丸一もたしか無菌豚だったかな)、肉、脂身ともほんのり甘みがあります。これはうまい。衣は平均的な茶色・ザクザク系ですが、余分なパン粉は残っていないのでしつこさはまったくありません。これだけ塩にこだわるご主人だから、かつに振る塩も厳選しているに違いなく、そこからもまろやかさが引き出されていると見た。なるほど、評判になるだけある、バランスの良い、そして、コストパフォーマンスに優れるとんかつだなー、という印象を持ちました。


さて、かつに何をつけて食べたかというと、ふた切れほどを二種類の塩でいただいたのですが、残りはすべてソースでいただきました(笑) 実はわたくし、ポテトチップスとフライドポテト以外の食べ物に塩を振っていただくのはあまり好みません。塩は強すぎて主役である食べ物の味や風味に勝ってしまうと感じるからです。したがいましてぼくにとってとんかつのベストパートナーは、とんかつソース(ただし使うのは超微量)。なので、いい加減なソースを出す店はダメマーク。ここ檍のソースは合格です。


ぼくが良いとんかつ屋のひとつの指標としているのは、食べ終わって店を出た時に口の中がさっぱりしていてお腹が軽いこと。檍は良いとんかつ屋さんでありました。また行こう。

檍(あおき)
東京都大田区蒲田5-43-7 ロイヤルハイツ蒲田102
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*1:本エントリー投稿時点