ソーシャルフィルタリングについてのつぶやき


Twitterの最大の魅力は強力なソーシャルフィルタリングとして機能すること。それと圧倒的な情報伝播力(スピード)。楽しみ方は人それぞれ自由だけど、ぼくの場合はこのふたつ。


自分の「タイムライン」には、自分がフォローしている方々の他愛もないつぶやき*1に混じって、ビビッとくるひとこと、ストライクゾーンにズバッと飛び込む最新情報、そして時には予想外の角度から刺さってくる未知の方角のネタ、そういったものが次々と流れ続けます。タイムライン上にいる方々がフィルターとなって、ネットの大海からきらりと光る情報を延々と届け続ける、こんな刺激的な場所は過去にありませんでした。


ただ、その強力なフィルターが有効なのはタイムラインを見ている時間内に限定されます。フォロー数が少ないうちは確実にすべてのつぶやきを確認することもできますが、フォロー数が3ケタを越えたあたりから徐々にすべてを追いかけることが難しい数になってくるので、Twitterにアクセスしている時間内に流れるつぶやきだけを拾っていくことになります。これは痛し痒しなところがあって、フォロー数を多くして情報源を太くしていかないと限られた範囲の情報しか流れてこないので、ある程度割り切って考えなくてはいけないのです。結局のところ時間は有限なわけで、情報に貪欲になるのはいいが欲張ってはいけない、ということなのでしょうか。


今朝ふと、Twitterが次の段階に進化するとすれば、自分の分身となってタイムラインをさらにフィルターしてその結果をどこかに保管しておいてくれるエージェント機能の登場ではないか、とも思ったんですけど、生身の人間の目と同等の機械を作るなんてちょっと不可能かな。あらかじめ指定しておいた語句に引っかかったものをピックアップするぐらいのことならいろんな方法がありそうだけど、そんなインテリジェンスに欠けるフィルターは「自分の分身」からは程遠いしろものだし、予測不可能な刺激に満ちたTwitterの魅力を殺してしまいます。


自分の目は誰にもまねのできない最高に優秀な「最終フィルター」なわけですね。


http://twitter.com/saitokoichi/status/8255307273

*1:「つぶやき」という日本語訳は不適なので「ツイート」と呼ぼう、という声も多いけど、ぼくは「つぶやき」という表現がしっくりきているのであえて使っています。なお本家Twitterのウェブサイトでは「ツイート」と表記しています