世界の交差点、ニューヨーク

saitokoichi2007-10-04



で、ニューヨーク。仕事で来ています。


初めて訪れた "世界の中心" の街は、思ったより「普通」。映画、テレビ、雑誌、ネットなどから流れ込む膨大な情報をもとに、私の頭の中でニューヨークのイメージがかなり高い精度で出来上がっていたためそう感じたんだと思います。その分、妙な感覚に襲われ、うまく言えないんだけど、「これって本物? このスカイスクレイパーって、実はハリボテじゃない? 裏側に回ると何もなかったりして」と思うくらい、イメージ通りのつくりだったんでしょう。それでも、パンツいっちょうでタイムズスクウェアをうろうろするパフォーマー*1など、驚いたことは少なくなかったですが。


そこにいる人々を眺めていて感じたのは、世界の中心と言うよりは "世界の交差点"。さまざまな人種、さまざまな主義主張、さまざまな職業の人々がとどまることなく行き交う場所、という印象。街は想像よりはるかにきれいだけれど、路上でタバコを自由に吸っていたのは意外。でもどうだろう、"energetic" という意味では香港のほうが活気と密度があるように思います。ニューヨークはもちろんあらゆるものが集まる街であり、香港とは根本的に異質な空気を持つので単純比較は適切でないのかもしれませんが。それとも、マンハッタンの主要な建物がみな古いからそう感じてしまうのか。。


比較的最近の映画でニューヨークを印象的に描いていたと記憶しているのは、トム・クルーズペネロペ・クルスの「バニラスカイ」。無人のタイムズスクウェアトム・クルーズがひとり走るシーンは、記憶に強く残っています。この映画、結構好きであります。そのタイムズスクウェアに足を運ぶと、うーん、なるほど、こうなっているのね、でもあっけなく・無造作にそこはあった、という場所でした。無造作といえば、エンパイアステートビルのエレベーターも相当地味。(笑) "いかにも" というところはまったくなく、ごく普通の雑居ビルのエレベーター。乗車時に見える「階数表示」はかなりいい加減で、バタバタバタっと表示階数が上がったかと思うと、しばらく同じ階数表示で止まっていたりする。これが、乗車時の退屈な時間を楽しませるための技だとすれば、かなりの演出家。(笑)


右上の写真は、世界貿易センタービル跡地に建設予定の「フリーダムタワー」のイメージ図。あの場所は、まだ大きな穴として存在していました。

*1:車椅子の彼女の上にまたがってポーズをとるこのパンツ男を、ゲラゲラ笑いながら写真におさめる彼氏がいて驚いたのと同時に、「ああ、なんて自由な国なんだろう」という感動をおぼえました(笑)