ハイボールはウイスキーのソーダ割りではない


尿酸値が気になるおじさんの最良の友はウイスキー。数あるアルコールの中でもウイスキーの尿酸抑制効果は絶大です。尿酸値上昇の原因となるプリン体含有量がほぼゼロというだけでなく、プリン体→尿酸の変化を抑える働きや、体内の尿酸を体外へ放出する作用もあるとか。よく誤解されるのだけど、ウイスキーはカロリーもきわめて低く、糖分も非常に少ない。尿酸対策には焼酎もいいけれどウイスキーが最強なのです。


てなこともあって最近では飲みに行っても「とりあえず、生」はやめにして最初からウイスキーに入ることが多いのですが、そこで気付いたことがひとつ。安い居酒屋などでは「ウイスキー水割り」の存在感が非常に弱いのです。ハイボールは完全に市民権を得ていてどの店のメニューにもたいてい載っていますが、水割りという記載がない店が結構あります。そういう時は店員に「ウイスキーの水割りはできますか」と聞き、少々お待ちくださいと確認に走った後に「はい、できます」と回答を受けるお決まりのパターン。ハイボールができるのなら炭酸のかわりに水を入れりゃいいだけなので水割りができないはずはないのですが、メニューに載っていないとアルバイトさんは即答できないようで。


先日行った焼肉チェーン店では、店員の兄ちゃんに「自分、水割りっていうオーダーは初めてもらったっす。実際、ココに載ってないんすよ(と、手元のオーダー用端末を指差す)」と言われる始末。ぼくはソーダ飲料が好きではないため、ウイスキーを飲むならストレート、あるいは肝臓に気を遣って水割りとしたいのですが、さすがに初めて注文もらったと言われると、そこまで日陰者になっちまったか、と苦笑するしかないですね。


この現象には、ハイボールがヒットし過ぎちゃったことも無関係ではないのでは、と考えています。ハイボールはもやは「ウイスキーソーダ割り」ではなくてハイボールというカクテルとして名実ともに認知され、安居酒屋におけるウイスキーの飲み方のデファクトスタンダードになってしまったのです。結果、単品としてのウイスキーの存在感が弱まってしまい、「ウイスキーをxxして飲む」という楽しみ方がマイノリティーになってしまったのかもしれません。