不要になった電柱を抜いてみる

道路拡幅にともない、自宅の目の前で電柱の撤去作業がありました。とはいえ、電線やケーブルを地下に埋め込む工事ではなくて、新しい電柱を数十センチ横に設置して古い電柱を取り除く、というシンプルすぎる対応ではありましたが、電柱撤去という普段あまり見られない工事の工程を目の前で観察することができたので記録しておきます。

 

電線類の引っ越しはすでに完了していて、今回はお役御免となった古い電柱を取り除く作業のみです。ぼくはてっきり、根元を少し掘り起こしてあとは虫歯を抜くように引っ張り上げるのかと思っていたのですが、ちょっとだけ違いました。その作業ステップとは、

 

  1. 上から1/3くらいのところを切断し、撤去
  2. さらに残った電柱の半分程度のところを切断し、撤去
  3. 根元まわりを掘り起こし、最後に残った電柱をクレーンで引っこ抜く
  4. 電柱の穴を砂のようなもので粗方埋める
  5. アスファルト混合物で仮蓋をしてひとまず完了

 

要は電柱を三分割したのが予想と違っていたところ。それももっともなことで、後ほど写真でお見せしますが、電柱の地中の尺が思いのほか長く、これじゃあ分割しないで長ーい電柱を引っこ抜いたらまわりの住宅を破壊しかねないな、と納得。

 

冒頭の写真、左が撤去対象の古い電柱です。すでに電線、ケーブルの類は一切つながっていないことがわかります。

 

まずはじめにご紹介するのが上部1/3を切断しているところ。ガッツリ固定されたカッターでゆっくり電柱を回りながら切っていきます。

 

切断後の姿。切り取られた部分の電柱はクレーンを使ってトラックの荷台へ運ばれます。

 

続いて残った電柱をもう一度切り分けます。先程使ったカッターをセットして切断していきます。

 

カッターがほぼ一周してきたところ。もうすぐ切断完了!

 

切れた!切断面を見ると電柱は中空になっていることがわかります。

 

引き抜き最後の工程。まずは表面のアスファルトに切込みを入れます。

 

アスファルトを粉々に砕く作業中。

 

アスファルトの下にある土の層を、ある程度のところまで手作業で掘り起こします。

 

ここからは力技。電柱に太い紐を巻き付けてクレーンに引っ張らせます。

 

結構深くまで「根」を張っていたことがわかります。

 

電柱の抜けた穴の中に砂のようなものを入れ、上から圧迫しています。

 

最後にアスファルト混合物(「エコミックス」by 東京ロードテクノ)を載せて、

 

均一に広げたら、

 

再び上から叩いていきます。これで今回の工事は完了。

 

意味はわかりませんが「E」のマークをスプレーでつけて今回の全工程完了の印とする。

 

業者さんの説明によると今回のアスファルトは仮の蓋のようなもので、しばらく期間を置いてから本仕上げの作業をやるそうです。

 

ということで、不要になった電柱を抜いてみた、でした!