クレーンに恋する

saitokoichi2007-12-07



クレーンおたくを目指してみようと思う。


子どものころから工事現場、建築現場が大好きで、「将来なりたい職業は?」の質問にはいつも「工事現場のおじさん!」と答えていました。「物を作る」という作業にひかれていたのと同時に、現場を囲う壁の向こうに日常とは違う何か別な世界を感じていたのです。


日常とは違う、という感覚を、私はクレーンにも感じています。物体を垂直に持ち上げ、並行に移動する、ただそれだけの仕事をこなすために存在するマシーンは、極めてシンプルな構造と目を見張る美しさによって私の心をひきつけますが、一方で、どこか現実離れしたと言いますか、孤高の存在として映ります。(特に、港に並ぶ巨大なクレーンたちの場合は)


日本語の「クレーン」が、英語の「crane = 鶴」から来たものであることは大人になってから知りました。たしかに鶴に見えなくもないのですが、私にとってクレーンは空を飛ぶ鳥ではなく、黙々と仕事をこなす熟練の職人です。か細い鉄骨を組み上げ、バランスが命の、孤高の仕事人。