SAAB、ついに幕を閉じることに

saitokoichi2009-12-20



ウェンディーズの買い手がつかなかったのも悲しいけど、それ以上に残念なのが「SAAB」(サーブ)消滅確定のニュース。一度は同郷のケーニグセグが引き受けるということで縁談が進んでいたものの、結局破談となり、紆余曲折の末このたび消滅が決まってしまいました。

2010年2月4日追記:
その後、紆余曲折あり最終的にオランダのスパイカー・カーズが買い取るということに決まりました。
関連エントリー> 『SAAB goes to Netherlands


ぼくがSAABの存在に初めて気付いたのはもう30年弱ほど前になりますかね、当時西武自動車が販売していたいわゆる「Classic 900」。ボートをひっくり返したような独特のフォルムは強烈な存在感で、明らかに他のクルマとは一線を画していました。一見不格好だけどよく見ると独創的でカッコいい、そんな魅力を感じていたのです。その後社会人になり、ボストンに本社のある会社に勤め、出張に行くたびに「アメリカでは人気*1なのだな」を実感しつつも日本ではほとんど見かることはなくさびしい思いをしていたのですが、年月を経て6年前から縁あって「9-5」を所有することになりました。2003年式のEstate 3.0L(数年前から販売をやめた3.0リットル(オペル製エンジン)モデルでステーションワゴン型)です。


量産車へのターボ装着、シートベルト、ヘッドライトウォッシャー/ワイパー、サイドインパクトビーム、、などなど、現在では当たり前になっている装備がSAAB生まれであることはあまり知られていませんし、イグニションキーの位置がギアセレクターやサイドブレーキの近辺にある(普通はステアリングの付け根ですよね)とか、「ナイトパネル」*2という、夜間スピードメーター以外の照明を全部落とすことができる安全装備など、さまざまな革新をもたらした自動車メーカーでした。そんなSAABのイノベーションこちらから。


スウェーデンの副首相は今回のGMの判断を非難しているようですが、もう最終決定ですから、オーナーとしては「メンテナンスはやっていく」という彼らの言葉を信じて、本当のお別れの日が来るまでなかよく付き合っていきたいと思います。今年の夏も、100万円弱をかけて、ターボやその他不具合をまとめて修理(写真参照)したばかり!←修理代見て、よっぽど車を買い換えようか悩みましたよ。。


写真: 交換したターボユニット(Garrett製)。このパーツだけで約40万円

*1:一説によると西海岸では東ほどの人気ではないのだという。真偽は未確認

*2:いまは「ブラックパネル」という名称に変わっているようですが