週刊ダイヤモンド『いまさら聞けないIoTの全貌』がおもしろい


9月28日(月)発売の週刊ダイヤモンド『いまさら聞けないIoTの全貌』がおもしろいです。


「いまさら聞けない」というタイトルを付けられてしまうとかえって手に取りづらくなるのはぼくだけではないと思うのですが、そのような無駄なプライドは封印してでも、今号のダイヤモンドは買うべきです。IT業界人のみならず、すべてのビジネス人の教養絵巻として価値ある710円。


すでにIoTな人には新鮮味はない内容と思いますが、それでもなお、この限られた紙面での網羅性と編集力は特筆もの。短命な雑誌(週刊誌)であるという特性を逆手に取って、まさにIoTの「いま」をスパッと切り取ってコンパクトにまとめてあります。技術論だけでなくビジネス視点でいま何が起きているのか、ドイツやアメリカを筆頭に国や巨大企業がなぜそれほどまでに騒いでいるのか、モノづくりニッポンは大丈夫か、といったポイントがじわりと見えてくる特集です。


IT業界の人間ならば「クラウドの次はIoTだよね」くらいは言えると思うのですが、それはあくまで言葉遊び上の話でしかありません。IoTってやつをしっかり見つめてみると、クラウドの正体がIoTというムーブメントとなって現実世界と仮想世界に同時ににじみ出てきたもの、ということがわかります。この特集を読めばきっとわかります。


インターネットとともに登場したウェブは社会を飛躍的に「便利」にしましたが、IoTが引き起こすものは「産業構造の破壊」です。ネットワークやセンサーの性能、コンピューティングパワー、そして人間の知恵が、インターネットの本来持っていた可能性をようやく存分に引き出せるようになってきた、そんな、頭や胸や全身から興奮エナジーが噴き出してくる時代になったのですねえ。


そういえば週刊ダイヤモンドについて書くのは、ツイッター特集で自分のアイコンが表紙に掲載されて以来、実に5年ぶりでありました。あ、もちろん、前回も今回も、ステマじゃないですよ。