三越前駅地下通路の柱に見る美について


毎日の通勤で使っている三越前駅の地下通路。東京メトロ銀座線と半蔵門線を結ぶ地下通路に並ぶ「柱」に思わず目を引かれたのでメモ。


銀座線のホームから一番渋谷寄りの階段を上って正面の改札を抜けた所にその柱は並んでいます。ぼくが気になったのは、改札を出た所から進行方向へ10本ほど続いて立っている円柱です。


これらの円柱は日本橋三越の広告がぐるっと取り巻いていることが多く、普通に歩いているとその広告が目に入ってくるだけなのですが、ふと天井近くに目をやると何やら美しい装飾を見つけました。


そう、これです。


かつては内部に照明が入っていたようですが、無機質な柱の根元部分にだけ美しい装飾があしらわれています。日本橋三越本店三越前駅の開業は戦前のようですが、そのころからあったのでしょうか。機能を追求した結果の機能美もよいですが、細部にまで美しさを忘れない工業設計というものまた、すばらしいものです。コスト削減、効率重視、といった考えに追いかけられている日々の延長には作り得ない世界。「ゆとり」とか「愛」って、こういうものなんだろうなと思います。