蒲田のとんかつ『檍』(あおき)でお昼を、と店の前を通りかかるとまだ11時過ぎだというのに長蛇の列。方針転換して京急蒲田『パンダ』の菜担々麺を目指すも開店前で入れず。こういう日もあるさと京急蒲田アーケードを南へトボトボ歩いておりますと目に入ってきたのが「とんかつ」「営業中」の文字。今日は縁がないとあきらめていたふたつの言葉に同時に出会うことができましたので迷わず暖簾をくぐります。
それにしてもこんなとこにとんかつ屋あったかなあ、なんて思いながらランチのロースかつ定食(1000円)を注文します。後で知ったのですがこの店、オープンしてもう三年余り経つとのこと。ごめんなさい、まったく視界に入ってませんでした。
そして出てきたロースかつはこちら。ちなみに右端にあるのは追加で頼んだカキフライ単品一個。
衣はぼくの好みの薄めのタイプ。よし、これは当たりであるぞ。ソースを微量(ほんの一、二滴)落として実食です。
うむ、いい。決して高級ではないけれどとってもいい仕事をしてることが伝わってくるロースです。揚げ具合と肉質のバランスがいいのかな、やわらかくあじわいがあるロースと、肉を邪魔しない衣とのコンビネーションは、高コストパフォーマンスであります。
味噌汁は白だしにものすごく薄く刻んだ長ねぎと油揚げ。地味な中にも店主のこだわりが見てとれます。そんな店主さん、見た目とても若いですが、かつを扱う目の真剣さと手さばきの丁寧さから、落ち着き度満点です。
蒲田には個性的でうまいとんかつ店がいくつもありますが、ここ『マルエ』も地味ながらもそれら良店たちといっしょにぜひ蒲田とんかつ村を盛り上げていっていただきたいです。今まで気付かずにすみませんでした! 次回は夜メニューを試してみます。