自分の名前、正しく書いていますか?


先日、深夜にツイッターを見ていて衝撃的な発見をしてしまいました。ことの発端は @masanork さんのツイートに反応した以下のつぶやき。


(上のツイートはココ、大元の改定常用漢字にyasuokaさんの日記はこちら)


ぼくの姓は斎藤ですが、なんと【斎】の字の書き方を誤って覚えてたんですねえ。いや実に44年近くにも渡って自分の姓を正しく書けてなかったわけです。


この【斎】の字、「文」の下の「ノ」と「|」の間の部分をぼくは独立した【示】として書いてたんですね[図左]。ところが正確には、【示】の横棒2本は「ノ」と「|」にくっつけなくちゃいけなかったようなのです[図右]。つまり【示】はどちらかというと【=】(上下は同じ長さ)と【小】の合体というわけ。いや驚いちゃいました。(でもそれを言ったらぼくの親なんかもっといい加減で、【斎】ではなく【斉】を使っているのです。これは完全な誤用*1 )


で、そんな【斎】ですが、このたび改定常用漢字表で【示】へ変更されるとのこと。長らく常用漢字や戸籍統一文字では【=】+【小】が正であるとしてきたのですが、流通する日本語フォントの多くが【示】を採用しており(実際、みなさんのパソコンのディスプレイでもそう映ってるはず)、ぼくみたいに誤解している斎藤さんもたくさんいるわけで、事実上多く使われているほうにあわせちゃいましょうか、ということのようです。まあ、結果オーライといったところなのですが、この変更が別な問題*2の元になりそうで、複雑な心境ではありす。


自分の名前を正しく書いているか今一度チェックしてみてはいかがでしょう。

*1:「さいとう」のサイの字には2種類、【齊】と【齋】というのがあります(西塔さん、西藤さん、その他のみなさん、ごめんなさい)。こいつらには略字があって、それぞれ【斉】と【斎】なんですが、これらは明確に別な字です。たとえば「一斉に」は「一斎に」とは書きませんね。逆に、「書斎」は「書斉」と書かないですよね。ぼくの姓は戸籍上「齋藤」なので、本来であれば略字としては【斎】を使わなくちゃいけないのに、ぼくの親はいまだに【斉】を使ってる。そんなわけで、ぼくが正しい略字を知ったのは実は社会人になってからでありました(笑)

*2:住民基本台帳ネットワーク統一文字ではご丁寧に両者を区別してコード付与しているので、"正しい"【斎】をこれまでとは違う方のコードにあてることになり、別な混乱を生みそうです。2つの字体を包摂(同じものとして扱う)してくれればいいんですけど…