航空機は逆噴射ではなくタイヤが止める


先日、全日空機の胴体着陸が話題になっていましたが、この事件は私にとって、以前より疑問に思っていた点を知人に聞くきっかけとなりました。以下、航空機に見識がある方にとってはまったくの常識なのかもしれませんが、素人である私の常識を覆すものだったので、ちょっと記しておきます。


航空機が着地したあと機体は急激に減速しますが、あれ、逆噴射によって引き起こされるものだと思っていましたが、どうも違うようです。ジェット機に乗っているときには「ぐぉぉぉぉーー」という凄まじい音*1とともに減速しますが、ブレーキとしての逆噴射の寄与度は実はほんの数%なのだとか。じゃあ、どうやって減速するのだ?と思いますが、これが(主車輪の)タイヤが主役なんだそうです。より正確には、車輪に装備されているディスクブレーキと、機体を地面に押し付けて摩擦力を増幅させる主翼上のスポイラーが航空機の制動力の源。要はタイヤと地面の摩擦が肝
いや驚きましたねえ。あんなにすごいスピードで駆けている相当の重量の物体をタイヤで止めてるわけですね。停止直前の微妙な制動のためにディスクブレーキのようなものは使っているだろうなとは思っていましたが。。。


先の胴体着陸事件は、制動力と直結する主車輪の故障じゃなくてなによりでしたが、技術的には難しいオペレーションだったんでしょうね。大事に至らなくて本当によかったです。

*1:この音自身は逆噴射によるもの、ですよね? > お詳しい方