ヤマハの意外なビジネス


先だって浜松へ出張した際、ふたつの発見がありました。


発見その1: 浜松市政令指定都市だった
今年 (2007年) の 4 月に指定を受け、晴れて全国に 17 ある政令指定都市の仲間入り。静岡県ではほかに静岡市が 2005 年 4 月に指定を受けています。東京から西方面へ向かっては、新幹線の主要駅を中心に政令指定都市が並んでいますが、浜松駅に「ひかり」が停車するようになったのは、新幹線開業から16年後の 1980 年から。


発見その2: ヤマハ発動機の意外なビジネス
今回の浜松出張での訪問先だったITサービス会社の社長さんは、かつて勤務していたヤマハ発動機で意外なビジネスを立ち上げた方でした。
ヤマハ発動機といえば、社名を読んで字のごとく「発動機」を軸とした二輪車、四輪車、船舶事業で有名ですが、この方は同社でなんと魚の養殖関連事業を始めたのでした。具体的には、ハマチやカンパチなどの養殖に使う飼料を開発、販売する事業です。1990年代にオランダのニュートレコという業界最大手の企業と提携して「Been's (ビーンズ)」という飼料を発売し、その後二社で折半合資した「ヤマハニュートレコアクアテック」を 98 年に設立、キリンの飼料事業を吸収するなど成長を続け、現在は「スクレッティング」(http://www.skretting.jp/) という企業になっています。(スクレッティングは現在はニュートレコグループの 100% 子会社)


ヤマハと飼料ビジネスというと頭の中でちょっとつながりづらいですが、主力の船舶事業で築き上げた販売ネットワークが新規ビジネスでの強みのひとつと考えたそうです。(当時日本の船舶ネットワークはヤンマーとヤマハでほぼ二分していたとのこと)


ヤマハは最近バイオ分野へも進出しており、養殖貝類などのエサになる藻の一種の培養なども手がけています。この事業は同社の環境問題への取り組みの一環 -- 二酸化炭素吸収物質の研究・開発 -- である、というのが同社の発表。